アニメとTV・配信の関係から見える「変化の予兆」
从动画和TV放映的关系看到的“变化的预兆”
2015年は「変化の予兆」の年だった。数年前からさまざまなところで起きてきた一見無関係に見える変化が、実は一体の出来事であることが今年ははっきりと見えてきたのだ。
2015年是拥抱变化的一年。从几年前开始在各个地方发生的乍一看毫无联系的变化,其实际的影响在今年已经可以很清楚的看到了。
ここ数年、イベント上映されるOVAが増えている。現状では固定ファンの見込める有名タイトルが中心で、クオリティ的には「TV以上映画未満」が想定されている(もちろんその振り幅は作品ごとにまちまちだが)。
这几年,在活动中上映的OVA数量增加了。目前的现状是,以有固定粉丝群的知名IP为中心,预想中是要有“高于TV低于电影”的质量(当然由于作品的不同,质量也会有所波动)
この背景には2つのトピックが読み取れる。ひとつは「TVアニメの制作環境の厳しさ」であり、もうひとつは「アニメのTV離れ」だ。
基于这个背景我们可以得到两条信息。第一是“TV动画制作环境的严峻”,第二是“动画与TV的远离”。
まず制作環境について。
首先是制作环境的问题。
2014年の放送タイトル数は322本で、過去最高の制作本数だった。おそらく2015年もこれとそう大差のないタイトル数になるだろう。しかし、制作現場に十分な余裕はない。しかも求められるクオリティはどんどん高くなっている。
2014年放送的动画数量有322部,是有史以来最多的一年。恐怕2015年的数量也会和这个数字基本持平。但是,制作现场却并不轻松。而且大家对质量的要求也越来越高了。
たとえば取材などでは、人材不足(ちゃんと描ける原画マンが少ない)を作画監督クラスの頑張りが支えているという話はしばしば出てくる。またスケジュールの遅れは常態化しており、コンテ撮でアフレコを行うのはもう驚くようなことでないし、最終的な納品状況も10年前より悪くなっていると聞く。
例如在采访中很多动画人表示,由于人才不足(画得好的原画师很少)而靠作画监督更努力的工作来填补。而且工期拖延已是常态,分镜画好了直接进行配音收录工作也不是什么罕见的事了,甚至还有最终的成品质量比10年前还要糟糕的情况发生。
こういうギリギリのところで“TVアニメ制作戦線”は保たれている。1年ほど前から「2016年クライシス」という言葉も囁かれているが、これは来年あたりついに制作現場がキャパオーバーになるのではという危機感を表した言葉だ。今年のみに見かけた、TVシリーズの間に差し挟まれる「総集編」「特番」に「2016年クライシス」の影を感じたファンも少なくないはずだ。
在这种极限的状态下“TV动画制作战线”艰难维持着。大约一年前就隐约有听到“2016年危机”这句话,这句话是用来表现到明年,制作现场就将超过负荷最大值的危机感。就今年来看,应该也有不少粉丝们从TV动画放送过程中插入“总集篇”和“特番”这种情况中感觉到了“2016危机”的影子了吧。
これがOVAとなればスケジュール的にも予算的にも「TV以上映画未満」なので、根本的な解決ではないが、対処療法「よりまし」な環境ではある。であればTVでは物足りないファンでも納得できるクオリティーも出しやすくなる。
这种情况下做成OVA的话在工期和预算上都是“TV以上电影以下”的水平,虽然不是根本的解决方法,但也是一种可行的对应疗法吧。这样的话更容易保证质量,让觉得TV动画质量不行的粉丝也能接受。