三姉妹の末っ子として育った女優の唐田えりかさん。芸能界に入ってからの新しい日常が語られます。唐田さんの本当に辛い時「根っこの部分が行方不明にならないようにいつも見つけ出してくれた」。
女演员唐田英里佳是家中三姐妹中的小妹。她讲述了进入演艺圈后的新日常。在唐田真正艰难的时候,“为了不让真正的自我丢失,姐姐总会帮我找回自己”。

「ビジュが微妙」
“造型有点微妙”
東京の学校に通っていた姉とは、なんだかんだ月一では会っていたし、会いに来てくれた。
我和在东京上学的姐姐总会找理由一个月见一次面,她也会来见我。
毎日連絡をとり、電話をしては、日々の愚痴や一日の出来事をなんの中身がなくとも、ただ喋る。それが私たちの新しい当たり前の日常になった。
我们每天都会联系,打电话都是聊一些日常抱怨和琐事之类没什么实质性的内容,就是单纯的聊天。这就是我们崭新的,理所当然的日常。

映画の初日舞台挨拶や何かイベント事があると、家族総出でいつも見に来てくれる。
当我有电影首映礼或者什么活动时,家人们就会全体出动为我捧场。
「今日の作品どうだった?」と聞けば、「お前のビジュアル微妙だった」と言われ、「だよねー」なんて話したり。
我们会聊“今天的作品怎么样啊”,就会被说“这次造型有点微妙哦”,我就回“是吧~”之类的。
唯一正直なコメントをくれるのは姉たちだった。母や友達は優しさ故に褒めてくれる。姉たちは違う。だからこそいつも真っ先に聞いては反省する。心強い味方である。
而唯一能给我坦诚评价的就是姐姐们。妈妈和朋友会温柔鼓励我,但姐姐们不会。所以我总是会最先问她们的感受然后自我反省。她们是我强大的后盾。

いつも見つけ出してくれた
总帮我找回自我
私が本当に落ちていたとき、特にずっと側にいてくれたのは姉だった。
在我真正低落的时候,一直陪在我身旁的,是姐姐。
お前が本当にしたいことをやれ、何がしたいか何を考えてるのか分からないならとにかく紙に感情を書け、と教えてくれた。
姐姐告诉我,做你真正想做的,如果不知道自己想做什么,在想什么,就把所有的情绪都写在纸上。
決めるまでいくら時間がかかっても、決めたらもう迷うな。と教えてくれた。
姐姐告诉我,决定之前花多少时间都没关系,但一旦下定决心就不要再犹豫。

神様は乗り越えられない壁は与えないらしいよ。と教えてくれた。
姐姐告诉我,据说神明不会给你跨不过去的坎。
姉から大切なことを沢山教わった。だんだんと私の感情が亡くなりそうなとき、私の根っこの部分が行方不明にならないようにいつも見つけ出してくれた。
姐姐教会我很多重要的事情。当我的情感逐渐消亡,我的自我逐渐迷茫的时候,姐姐总会帮我找回自我。

あのとき姉がいなかったら、確実に生きることを諦めていた。
如果那时候没有姐姐,我肯定已经放弃活下去了。
大袈裟でなく、本当にそうなのだ。
这不是夸大其词,真的是这样。
私にとって姉は、そういう存在なのだ。
对我而言,姐姐就是这样的存在。

どうせ嫌われることのない相手
反正是不会讨厌我的人
そんな姉の結婚式の数ヵ月前、この歳でするとは思えないくらいの大喧嘩をした。
然而,就在姐姐婚礼前的几个月,我们却大吵一架,激烈程度超出我们这个年纪该有的样子。
殴り、蹴り、ひっかき、泣き喚き、お互い血を出しながら喧嘩した。
我们对彼此拳打脚踢,抓挠哭喊,打到两个人都出血了。
あんな喧嘩をしたのは子供のとき以来だった。
那么激烈的争吵,还是小时候才有过的。

思いっきり喧嘩しながら、頭の片隅で、「やばい。本気出したら力で勝っちゃう」と思った。
一边吵得不可开交,一边脑子里却突然冒出了“糟了,真动起手来力气上我好像能赢她了”的想法。
一度も喧嘩で勝てずにいた幼少期だったが、極悪女王で力をつけすぎてしまったのか、それが分かってしまった。
小时候打架我从没赢过,难道是因为演了极恶女王力气变大了吗?我突然意识到。
心底腹が立った。が、ここまで無我夢中で人に感情をぶつけられることなんて、芝居であっただろうかと自問自答をしていた。
我打心底里生气。但也自问自答道,能如此忘我地向一个人宣泄情绪,恐怕也只有在戏里才行吧。

喧嘩しながらも視野が狭まっていない自分に、当たり前だけど、もう子供じゃないんだとも思った。
一瞬间我感受到了,即使还在吵架,思维却依旧能够发散的自己,已经不再是个孩子了,虽然这都是理所当然的。
毎日連絡をとり電話もしていたのに、約一ヵ月連絡をとらない日々が続いた。
于是,我们明明之前每天都会打电话,那之后却大概有一个月没有联络。
いつ連絡しようか、いつ連絡がくるか、ずっとモヤモヤしていた。激しい喧嘩のあとだったから身体にいくつものアザができていた。それを見てまた腹が立ち連絡をやめた。
那时候我一直很纠结,纠结该什么时候和姐姐联系,姐姐什么时候会联系我。因为那次激烈的争吵后,身上留下了好几处淤青。所以每次看到这些痕迹又会让我非常生气,打消了联系姐姐的念头。

一ヵ月後、ひょんなことから連絡を取らなければいけないことができた。何事もなかったかのように、会話をした。何事もなかったことにしよう。という暗黙の了解が生まれて、仲直りした。
一个月之后,因为一件偶然的事情,我们不得不联系。那次我们就像什么事情都没发生过一样,普通地聊了起来。我们之间产生了一种“就当什么都没发生过”的默契,就这么和好了。
どうせ嫌われることのない相手だから、思いっきりぶつかり合えた。
反正是不会讨厌我的人,所以才如此肆无忌惮地争锋相对。
今ではそんなことも思い出となって笑い話になった。
如今,这样的事情也已经成了我们的回忆和笑谈。

結婚式当日
婚礼当天
結婚式当日、親族顔合わせなどを終え、一つの部屋に親族が集まり、姉たちを待つ。母と祖母、旦那さんのご両親だけが扉に背を向け、姉たちに名前を呼ばれるまで振り向いちゃいけないという演出だった。
姐姐婚礼当天,完成双方亲属见面等环节后,家人们聚在一个房间里,等待姐姐们。只有妈妈、祖母和新郎的父母背对着门,流程上,只有当姐姐叫他们名字的时候他们才能回头。
私は母と祖母の正面に居たから二人の顔が全て見えた。その後ろのドアが開いて、晴れ着姿の姉が登場した。思わず私は、わー!!と声が出てしまった。とっても綺麗な姉が現れた。
我和妈妈祖母面对面待着,所以看得清楚她们的脸。大门在她们身后打开,身穿华丽礼服的姐姐出场。我不禁“哇~!!”地叫出声来。那天的姐姐真的太美了。
その気配だけで、母と祖母はまだ姉を見ていないのに涙していた。それを見て、また泣いてしまった。
光是这样的气氛,就让还没看到姐姐的妈妈和祖母流下眼泪。看到她们哭,我也不禁流泪。

私たち家族は、本当に色々なことがあった。
我们这一家人,真的经历了太多。
生きていると困難というものは絶対にやってくるのだ、ということを知った。絶対にやってくる困難をどう乗り越えていくのか、それだけなのだ。
我意识到,只要活着,就一定会遇到困难。我们只需要思考如何跨越这些必定会到来的困难就好。
家族という名の、戦友であり仲間であり人生の先輩なのだ。
家人就是冠以“家人”之名的战友、伙伴和人生的前辈。
姉たち、母、祖母、祖父の幸せな顔を見ることができて幸せだった。
看到姐姐们、妈妈、祖母、祖父幸福的样子,我也感到很幸福。

これからも何かしらの困難にきっと出会うだろう。でもこの家族が私にはいる。
今后我肯定还会遇到各种各样的困难吧。但是,我还有这些家人在。
どうか少しでも長生きして、少しでも一緒に生きたい。
请你们一定要活得长长久久,我想和你们一起生活得更久一点。
いつもずっとありがとう。
一直以来,谢谢你们。
これからもよろしくな!!!
今后也要多多关照!!!
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