沪江

编集手帐(2007-06-19)-“大甘氏”

心香 2007-06-19 13:12
内田百けん(ひやつけん)の小説や随筆には「甘木(あまぎ)君」という人物がしばしば登場する。甘木氏、甘木さんのときもある。姓ではなくて、「某」の字を上下に分解したものという

内田百閒的小说和随笔中经常出现一个叫“甘木君”的人物。有时也叫“甘木氏”或“甘木先生”。据说,“甘木”不是姓,而是把“某”字上下拆开而得的。

「某氏」の背後には、そこはかとなく暗いが浮かぶ。「あまぎ」という柔らかい音の響きもあってだろう、「甘木氏」は市井の好人物といった風情を身にまとっている。文字とは不思議なものである

“某氏”之称的背后浮现出一种说不出的黑暗。而“甘木氏”一名则十足的“老实百姓”韵味,想必这也缘于“甘木”一词声律柔曼之故吧。文字真是奇妙的东西。

あの奇妙な取引にも、どこの誰とも分からない人物が登場する。公安調査庁の元長官、緒方重威(しげたけ)氏が在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の土地・建物を購入するにあたり、資金の出し手となるはずだった人物である。お世辞にも甘木氏とは呼べない某氏である

在那场莫名其妙的交易中,也出现一位来历不明的人物。这位人物便是原公安調査庁长官緒方重威购买驻日本朝鮮人連合総会(朝鮮連合総会)的土地和房屋时约定的出资人。他是让人无法恭称为“甘木氏”的“某氏”。

変な人らしい。「自分の名前は出すな」と緒方氏を表に立て、「代金授受の前に移転登記を済ませろ」と虫のいい条件を付けた末に「金は出せぬ」。きのう、取引は白紙に戻った。「某」よりは「謀」の字が似合う人かも知れない

这似乎是一位诡异的人。他要求“别说出自己的名字”而把緒方推到前台;附加了“款项收付之前先办理过户登记”这个只对自己有利的条件,结果却是“拿不出钱来”。昨天,交易又回到最初的一张白纸。比起“某”,也许“谋”字更适合用以形容他。

それにしても、緒方氏は最高検察庁の元幹部でもある。売る側、朝鮮総連の代理人を務める土屋公献(こうけん)弁護士は日本弁護士連合会の元会長である

虽说如此,緒方也是原最高検察庁负责人。卖方是任朝鮮連合総会代理人的土屋公献律师、原日本律师連合会会长。

某氏がそもそも実在しなければ架空取引で論外だが、実在したならばしたで、法曹界の重鎮2人が怪しい人物に踊らされたことになる。甘木氏ならぬ、うかつな「大甘」氏であったろう。(「けん」は門がまえに「月」)

如果“某氏”一开始就不存在,那空头交易就另当别论了,但是,如果他是真实存在的,那就是司法界的两位泰斗背地里被可疑人物操纵了。他们就不是“甘木氏”而是愚蠢的“大甘氏”了吧。

(「けん」は門がまえに「月」): (内田百けん的“けん”写成“閒”, 即“門”内一个“月”)

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