沪江

吾輩は猫である(3)

夏目漱石 2006-11-19 21:55

ふと気が付いて見ると書生はいない。たくさんおった兄弟が一ぴきも見えぬ。肝心かんじんの母親さえ姿を隠してしまった。その上いままでの所とは違って無暗むやみに明るい。眼を明いていられぬくらいだ。はてな何でも容子ようすがおかしいと、のそのそい出して見ると非常に痛い。吾輩はわらの上から急に笹原の中へ棄てられたのである。
 ようやくの思いで笹原を這い出すと向うに大きな池がある。吾輩は池の前に坐ってどうしたらよかろうと考えて見た。別にこれという分別ふんべつも出ない。しばらくして泣いたら書生がまた迎に来てくれるかと考え付いた。ニャー、ニャーと試みにやって見たが誰も来ない。そのうち池の上をさらさらと風が渡って日が暮れかかる。腹が非常に減って来た。泣きたくても声が出ない。仕方がない、何でもよいから食物くいもののある所まであるこうと決心をしてそろりそろりと池をひだりに廻り始めた。どうも非常に苦しい。そこを我慢して無理やりにって行くとようやくの事で何となく人間臭い所へ出た。ここへ這入はいったら、どうにかなると思って竹垣のくずれた穴から、とある邸内にもぐり込んだ。縁は不思議なもので、もしこの竹垣が破れていなかったなら、吾輩はついに路傍ろぼう餓死がししたかも知れんのである。一樹の蔭とはよくったものだ。この垣根の穴は今日こんにちに至るまで吾輩が隣家となりの三毛を訪問する時の通路になっている。

蓦地定睛一看,学生不在,众多的猫哥们儿也一个不见,连咱家的命根子——妈妈也不知去向。并且,这儿和咱家过去呆过的地方不同,贼拉拉地亮,几乎不敢睁眼睛。哎哟哟,一切都那么稀奇古怪。咱家试着慢慢往外爬,浑身疼得厉害,原来咱家被一下子从稻草堆上摔到竹林里了。

好不容易爬出竹林,一瞧,对面有个大池塘。咱家蹲在池畔,思量着如何是好,却想不出个好主意。忽然想起:“若是再哭一鼻子,那名学生会不会再来迎接?”于是,咱家咪咪地叫几声试试看,却没有一个人来。转眼间,寒风呼呼地掠过池面,眼看日落西山。肚子饿极了,哭都哭不出声来。没办法,只要能吃,什么都行,咱家决心到有食物的地方走走。

咱家神不知鬼不晓地绕到池塘的右侧。实在太艰苦。咬牙坚持,硬是往上爬。真是大喜,不知不觉已经爬到有人烟的地方。心想,若是爬进去,总会有点办法的。于是,咱家从篱笆墙的窟窿穿过,窜到一户人家的院内。缘份这东西,真是不可思议。假如不是这道篱笆墙出了个洞,说不定咱家早已饿死在路旁了。常言说得好:“前世修来的福”嘛!这墙根上的破洞,至今仍是咱家拜访邻猫小花妹的交通要道。

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