沪江

日本TV动画走向末路:希望在哪里?

喵帕斯译 2016-05-15 09:00

アニメとTV・配信の関係から見える「変化の予兆」

从动画和TV放映的关系看到的“变化的预兆”

2015年は「変化の予兆」の年だった。数年前からさまざまなところで起きてきた一見無関係に見える変化が、実は一体の出来事であることが今年ははっきりと見えてきたのだ。

2015年是拥抱变化的一年。从几年前开始在各个地方发生的乍一看毫无联系的变化,其实际的影响在今年已经可以很清楚的看到了。

ここ数年、イベント上映されるOVAが増えている。現状では固定ファンの見込める有名タイトルが中心で、クオリティ的には「TV以上映画未満」が想定されている(もちろんその振り幅は作品ごとにまちまちだが)。

这几年,在活动中上映的OVA数量增加了。目前的现状是,以有固定粉丝群的知名IP为中心,预想中是要有“高于TV低于电影”的质量(当然由于作品的不同,质量也会有所波动)

この背景には2つのトピックが読み取れる。ひとつは「TVアニメの制作環境の厳しさ」であり、もうひとつは「アニメのTV離れ」だ。

基于这个背景我们可以得到两条信息。第一是“TV动画制作环境的严峻”,第二是“动画与TV的远离”。

まず制作環境について。

首先是制作环境的问题。

2014年の放送タイトル数は322本で、過去最高の制作本数だった。おそらく2015年もこれとそう大差のないタイトル数になるだろう。しかし、制作現場に十分な余裕はない。しかも求められるクオリティはどんどん高くなっている。

2014年放送的动画数量有322部,是有史以来最多的一年。恐怕2015年的数量也会和这个数字基本持平。但是,制作现场却并不轻松。而且大家对质量的要求也越来越高了。

たとえば取材などでは、人材不足(ちゃんと描ける原画マンが少ない)を作画監督クラスの頑張りが支えているという話はしばしば出てくる。またスケジュールの遅れは常態化しており、コンテ撮でアフレコを行うのはもう驚くようなことでないし、最終的な納品状況も10年前より悪くなっていると聞く。

例如在采访中很多动画人表示,由于人才不足(画得好的原画师很少)而靠作画监督更努力的工作来填补。而且工期拖延已是常态,分镜画好了直接进行配音收录工作也不是什么罕见的事了,甚至还有最终的成品质量比10年前还要糟糕的情况发生。

こういうギリギリのところで“TVアニメ制作戦線”は保たれている。1年ほど前から「2016年クライシス」という言葉も囁かれているが、これは来年あたりついに制作現場がキャパオーバーになるのではという危機感を表した言葉だ。今年のみに見かけた、TVシリーズの間に差し挟まれる「総集編」「特番」に「2016年クライシス」の影を感じたファンも少なくないはずだ。

在这种极限的状态下“TV动画制作战线”艰难维持着。大约一年前就隐约有听到“2016年危机”这句话,这句话是用来表现到明年,制作现场就将超过负荷最大值的危机感。就今年来看,应该也有不少粉丝们从TV动画放送过程中插入“总集篇”和“特番”这种情况中感觉到了“2016危机”的影子了吧。

これがOVAとなればスケジュール的にも予算的にも「TV以上映画未満」なので、根本的な解決ではないが、対処療法「よりまし」な環境ではある。であればTVでは物足りないファンでも納得できるクオリティーも出しやすくなる。

这种情况下做成OVA的话在工期和预算上都是“TV以上电影以下”的水平,虽然不是根本的解决方法,但也是一种可行的对应疗法吧。这样的话更容易保证质量,让觉得TV动画质量不行的粉丝也能接受。

また流通という面から考えると、知名度が十分あればTV放送しなくても、ファンに作品がしっかり届く、というのは大きな意味を持つ

而且从流通这方面来考虑的话,如果知名度高,即使不在TV上放送的话,也能很好的向粉丝们传递作品的魅力,这本身就已经极具意义的

TVは国内メディアの中で「ばらまく力」が一番強い。だから作品を知ってもらうには、TVで流すのが一番効率がよい。東名阪の3地域で放送するだけで、全世帯数の約5割をカバーすることができるのだ。ただこれには制作費だけでなく、番組を放送するための電波料も必要になる。もしTV放送よりも低いコストで作品を周知することができたら、ぐっとビジネスの確実性は増す。だから、OVAのイベント上映は、電波料とイベント上映のための費用を比較した時、どちらが費用対効果が大きいか、ということも考えた上で選択されているのである。

TV是日本国内媒体中“传播性”最强的媒体。因此如果想提高作品的知名度的话,在TV上放送无疑是最好的选择。仅仅只在东名阪三地(指东京、名古屋、大阪)放送,就能覆盖大约一半的家庭。但TV放送不仅要花费制作费,还需要向电视台缴纳放送费。如果有一种方式成本比TV放送低,又能起到很好的宣传效果,那么这种方式的商业价值就增加了。所以,OVA在活动中上映,是在比较了电视放送和活动放送的性价比之后,做出的选择。

こうして考えると、アニメの制作環境と流通の状況を変える一つの方策として、TVとの関係をどう見直していくのか、というポイントが浮上してくる。

这样思考过后,脑海中浮现出很重要的一点:作为改变动画的制作环境和流通状况的策略之一,就是如何重新看待其与TV之间的关系。

ここで思い出すのは、2015年9月から日本でもサービス開始したNetflixの存在だ。『シドニアの騎士』は、日本でのサービスインに先だって、昨年夏から北米・中南米・ヨーロッパの各国のNetflixで配信された。TVでは放送するのにお金を払う必要があるが、こちらは作品の配信権を売っているはずだから、日本でTV放送するよりも大きなビジネスになっているのではないだろうか。

这里我想到的是,从2015年9月开始在日本提供服务的Netflix公司。《希德尼娅的骑士》这部动画在日本放送前,从去年夏天开始就已经在北美、中南美欧洲各国通过Netflix放送了。虽然在TV上放送需要花钱,但这种方式是售卖作品的播放权,因此比在日本电视台播出可能更有商业价值。

また、Netflixや2014年に日本テレビ傘下となったHuluはオリジナルコンテンツにも力を入れている。どちらもアニメの配信にも力を入れているから、今後はオリジナルアニメも登場するかもしれない。しかも配信であれば、毎週放送という縛りに囚われないリリーススタイルも可能だ。

另外,Netflix和在2014年成为日本电视台旗下企业的Hulu都在大力扶持原创内容。两家也都在动画的放送方面下了力气,今后原创的动画也有登场的可能。而且如果放送的话,脱离每周放送这种束缚,采用其他放送方式也是可能的。

これらのSVOD(定額制動画配信)サービスがTVの後釜になるかどうかは未知数ではある。ただ、これらのサービスはTV画面でも楽しむことができることに加えレコメンド機能もある。その時、TV放送とパッケージ販売を軸とした、ここ20年ほどの間に主流だったアニメのビジネスモデルが終わることになる。そして現状の「2016年クライシス」を控えた制作環境は、そうした変化を求めていく大きな原動力たり得る。

这种SVOD(订阅视频点播)的服务能否取代TV尚未可知。但是,通过这种服务,在享受与TV同样画面的同时还有评论功能。那个时候,在这二十年间以TV放送和DVD销售为核心的主流商业模式就会走到终点。而且目前面临“2016危机”的制作环境,也有可能成为追求这种变化的原动力。

「2016年クライシス」と「放送・配信メディアの未来」はそのように絡み合っているのだ。2015年は、それが誰にもわかるようにはっきりと示された年だった。そこで示された予兆は果たしてどのような変革の時へと結びついていくのだろうか。

“2016年危机”和“放送·传播媒体的未来”就是这样纠缠在了一起。2015年,是将它明白的展示给每个人看的一年。在今年出现的预兆将会怎样和变革的时候联结起来呢,让我们拭目以待。

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