沪江

日语文学作品赏析《経験派》

織田作之助 2010-01-13 00:00
 彼は小説家だった。下手な小説家だった。その証拠に実感を尊重しすぎた。
 彼は掏摸すりの小説を構想した。が、どうも不安なので、掏摸の顔を見たさに、町へ出た。
 ところが、一人も掏摸らしい男に出会わなかった。すごすご帰りの電車に乗って、ふと気がつくと、財布がない。掏られていたのだ。彼は悲しむまえに喜んだ。
「これで掏摸の小説が書ける」
 彼は飛ぶように家へ帰った。そして机の前に坐ると、掏られたはずの財布がちゃんと、のっている。持って出るのをうっかり忘れていたのだ。
 彼は原稿用紙の第一行に書かれている「掏摸の話」という題を消して、おもむろに、
「あわて者」
 という題を書いた。そして、あわて者を主人公にした小説を書き出した。

声明:本文内容均来自青空文库,仅供学习使用。"沪江网"高度重视知识产权保护。当如发现本网站发布的信息包含有侵犯其著作权的内容时,请联系我们,我们将依法采取措施移除相关内容或屏蔽相关链接。

相关热点: 福山雅治
展开剩余