沪江

《在这世界的角落》背后不为人知的制作秘密

呆呆黛袋译 2016-12-08 06:30

「この作品こそ、今年のベストワン!!」「すばらしい!!  感動の涙が止まらない!!」などなど、11月12日の公開以来、絶賛の声が相次いでいる片渕須直監督のアニメ映画『この世界の片隅に』。今年は『君の名は。』『聲の形』とアニメ映画の傑作が続き、両作品とも作品的成功のみならず興行的にも成功を収めている。

片渊须直导演监制的动画电影《在这世界的角落》自11月12日上映以来,赞赏之词便不绝于耳:“这部动画才是年度最佳!”、“太精彩了,感动的泪水根本停不下来!”等评论络绎不绝。本片是继今年动画电影佳作《你的名字。》和《声之形》后推出的第三部,而前两部作品无论是口碑还是票房都取得了巨大成功。

导演片渊须直花费6年时间制作本片

『君の名は。』とともに“3Kアニメ”と呼ばれる感動作
与《你的名字。》齐名的“3K动画”的感人作

『君の名は。』はスタジオジブリ作品『千と千尋の神隠し』の興行収入304億円に続く、日本製アニメ映画史上第2位の200億円が確実視されており、『聲の形』も興収21億円を突破した。これら2本のヒット作とともに“3Kアニメ”と称される『この世界の片隅に』だが、こちらは大手映画会社が絡んでいないインディペンデント作品で、オープニングスクリーン数も64と先の2作とは比較にならない小規模のマーケットで公開された。だが『この世界の片隅に』は多くの観客から拍手と絶賛をもって迎えられており、その感動の波は、通常の映画興行の常識を打ち破る勢いを見せている。

《你的名字。》是继吉卜力作品《千与千寻》(日本历代电影排行第一位,票房304亿元)后,日本动画史上第一部票房达到200亿的电影,而《声之形》也突破了21亿。与这两个热门作品并称为“3K动画”的《在这世界的角落》却未与任何大型电影公司合作,是一部独立创作的电影。与前两者相比,《在这世界的角落》刚开始仅只有64家影院上映,初期也只瞄准了小范围的市场。但是,这部电影却迎来了意想不到的好评,所带来的感动热潮也打破了普通电影上映的常识。

この作品が世に出た背景に、ひとりのプロデューサーによる、挑戦と革新的な試みがあった。アニメ企画プロデュース会社GENCOの社長であり、同作品のプロデューサーを務めた真木太郎氏に、この映画の成り立ちについて語ってもらおう。

本作诞生的背景是制片人一个人的挑战与创新。在这部电影上映前我们有幸采访了动漫制作公司GENCO的社长,同时也是担任本作品制作人的真木太郎。

「2013年の1月ごろ、MAPPAの丸山さんから “こういう状況だから参加してほしい”と請われ、そのとき初めて片渕監督の前作『マイマイ新子と千年の魔法』をDVDで見たんですよ。それで、ものすごくびっくりした。泣かされた。それも尋常じゃないぐらい。監督に会いたいと思い、同時に“これは引き受けなきゃいけない。これを引き受けずに、何がプロデューサーだ。作家を世に出すのがプロデューサーの役目だ”と。苦労を背負い込むことになるけれど、会社としてもそういうことをやらないといけない時期。“片渕を男にしないのならば、プロデューサーの風上にも置けない”とさえ思いました」(真木氏)

真木:“2013年1月左右,接到了MAPPA丸山先生的邀请'正因为这种状况所以想请您参加'那时候第一次看了片渊导演《空想新子与千年魔法》的DVD。看哭了不说,同时也受到了巨大的震撼,这样想着,就特别想去见一见导演,同时还想着这个必须要接受,如果不接受这份工作,那还算什么制作人,不过是一个以作家出名的制作人罢了。虽然辛苦,但现在公司也处于不得不做些什么的时期。甚至有‘如果不能维护片渊导演的形象,那么这部作品就是在败坏制作人的名声’的想法”。

こうの史代のマンガ『この世界の片隅に』のアニメ映画化を切望する片渕監督は、当初アニメ制作会社MAPPAの丸山正雄社長に打診。丸山はそれを受けてアニメ化権を獲得し、資金調達に乗り出すが、当初、想定していた上映時間2時間30分、制作費4億円の実現は困難を極めた。困った丸山はかつて『千年女優』などで共に仕事をした真木に声をかける。真木の「これを受けないで、何がプロデューサーだ」という発言には、多分に浪花節的な心意気を感じるものの、真木のそんな意気込みを覆すほど、当時このプロジェクトの前には大きな壁が立ちはだかっていた。

盼望将《这个世界的角落》电影化的片渊导演向动画制作公司MAPPA的社长丸山正雄探寻了相关意向。丸山社长虽然得到了这个作品电影化的授权,筹备好了资金,但是想要实现预想的用4亿日元的制作费用制作一部时长2小时30分钟的电影太过于困难了。困扰中的丸山向曾在《千年女优》等作品中有过合作的真木倾诉。虽然真木说过‘连这个都不接受还算什么制作人’的发言让他感受到了真木重视情谊的心意,但当时在这个制作人面前立着的是足以辜负真木情谊的障碍。

反応が「重かった」
“太沉重了”的反响

「すでにシナリオも絵コンテも完成していましたし、ものすごく丁寧に作っている。『マイマイ新子』とシンクロして、すごいモノができると思いました。当時の営業トークとしては、とにかく中身がよいことをアピールしたけれど、どうセールスしていったらいいのかが難しかった。配給会社に打診しても、反応が重いんです。監督の前作はコケていて知名度もないし、上映時間2時間半で制作費4億円となると、そうとう大きなマーケットでやらないといけない。その責任は配給会社にあるという考え方を、彼らはするんですね」(真木氏)

“脚本和分镜头剧本早已完成,绝对是诚意之作。和《空想新子和千年的魔法》一样,是部特别棒的作品。虽然决定以精彩的内容作为卖点,但如何进行宣传仍是一大难点。即使向配给公司打探,反应也十分迟缓。因为导演上一个作品的不卖座,又不得不创造一个与时长2个半小时花费4亿日元相称的市场出来。他们有让配给公司也担起其职责的想法。”

片渕監督の前作『マイマイ新子と千年の魔法』は、2009年11月21日から松竹配給で全国38スクリーンにて公開されるも、興行収入は2873万8500円と惨憺たる結果。作品評価こそ高かったものの、商品としては失敗。ファーストラン終了後、一部のミニシアターや名画座でセカンドランが行われたり、上映会が開催されたりしたが、現在までの累計興収は4805万4600円にすぎない。配給会社が二の足を踏むのも無理はない。そこで真木は戦略を変更し、映像配信という先鋭的なメディアに対してアプローチを開始する。

片渊导演的上一部作品《空想新子和千年魔法》自2009年11月21日在全国38家影院上映,最后却以票房收入仅为2873万8500日元惨淡收场。虽然作品评价很高,但是作为商品却是失败之作。虽然在首映结束后,在一部分小电影院和名画座(主要以放映旧电影为主的电影院)进行了二次放映,也举办了放映会,但是现在为止的累计收入也不过4805万4600日元。配给公司会犹豫不决也不是没有道理。因此,真木决定改变战略,开始用影像下载这一先进的媒体手段打破壁垒

能年玲奈的复出亦是本片的看点之一

「2014年。配信の時代に入ったことから、連続配信ドラマにしようとしました。10分×数話で、最後の部分を劇場で上映する。2015年が終戦70周年ですので、8月15日には終戦のシーンを配信することを狙ってソフトバンク、AU、ドコモにプレゼンをしたのですが、彼らは製作費を出さない。配信の権利を優先的に買えればいいという考え。それだとアウトプットはあっても、事業の主体にはなりえない。このあたりから焦り始めました」(真木氏)

“自2014年进入配信时代,出现了可连续配信的电视剧。10分钟x几集,最后一部分于影院上映。因为2015年是战争结束70周年,瞄准了8月15日战争结束场景下载的softbank、AU、docomo都有进行宣传,但是他们并不会出制作费用。考虑到能够优先买到下载权比较好。但那样的话即使有输出也不能成为主要事业。大概是从这儿开始焦虑的。”(真木)

映像配信という可能性も閉ざされたものの、真木は資金調達の手段として、もうひとつ考えていた策があった。
虽然影像配信行不通,但真木又想到了筹集资金的方法。

「それと前後して、クラウドファンディングの研究をしていたんです。僕の後輩の女性が『ハーブ&ドロシー』という作品をクラウドファンディングで資金調達をしていて、その話を彼女から聞きました。それからクラウドファンディングの研究をしている清田さんとディスカッションをした結果、この手法を導入することに決めました」(真木氏)

“那之后便开始了众筹的研究。我从一个女性后辈那里听说了她用作品《香草&Dorothy》进行了大众资金筹措。之后就大众筹措资金与清田先生商谈后,决定导入这种手法”(真木)

そしてこの試みは、思わぬ成果をもたらすことになる。

这次尝试带来了意想不到的结果

クラウドファンディングの目的はパブリシティ

大众资金筹措是为了广告宣传

時折『この世界の片隅に』を指して、「クラウドファンディングで制作費を調達した作品」と書かれた記事を目にするが、これは間違いで、真木がクラウドファンディングで資金を集めたのは、パイロット・フィルムを作成するためである。『この世界の片隅に』のクラウドファンディングでは、当初の目標金額2000万円を超えて3921万1920円を記録するが、それでも片渕監督と丸山が想定した制作費4億円にはほど遠い額である。真木にとってクラウドファンディングをどう位置づけるかは、はっきりしていた。

偶尔会看到《在这世界的角落》是‘通过大众筹措制作费用而诞生的作品’的报道,但其实不是这样的,真木通过大众筹集的资金是为了制作样片。虽然这部电影的大众筹措资金超过了最初2000万日元的目标,达到了3921万1920日元的记录,但是与片渊导演和丸山预想的4亿日元制作费用相比,不过是杯水车薪。对于真木来说,已经对大众资金筹措这一手法有了准确的定位。

ラウドファンディングを導入するにあたり、資金調達パブリシティか、どちらが重要か?ということになり、僕はパブリシティのほうが重要だと答えました。その段階で製作委員会を組もうとしたのですが、製作委員会の組成には時間がかかるので、当社がクラウド導入以前に出資しました。同時に製作費を40%カットして2.5億円に。上映時間も110~120分を目標にしました。当然、片渕監督は“出来上がったコンテをすべて映像にすることで完結するわけだから”と抵抗しましたが、“カットしても中身は伝わる。あなたならできる”と説得しました」(真木氏)

在导入大众资金筹措这一手法时,筹集资金和广告宣传,哪个更重要?我会认为广告宣传更重要在这个阶段,已经组织好了制作委员会,但因为组成制作委员会需要时间,所以我们公司在进行大众资金筹措之前就已经出资了。同时削减了40%的制作费用,变成了2.5亿日元。电影时长也定在了110~120分钟。当然,片渊导演拒绝“只是将分镜剧本变成影像”的做法,我以“你的话即使削减时长也能很好的传达作品内容。”的言辞说服了他。

真木氏が想定した戦略とは?
真木预想的战略是?

「クラウドファンディングの目的は、パブリシティ」との言い分は、ビジネス戦略的な意味では理解できるものの、では片渕監督のファンとして、資金を提供した立場からはどう映るだろうかという疑問もある。このプロジェクトにとって、クラウドファンディングとその成果は、それほど大きな存在なのである。

“大众资金筹措的目的是广告宣传”的说法可以从商业战略上来理解,但是作为片渊导演的粉丝,对于从提供资金的立场上来看,对作品的表现形式抱有疑问。对于这个项目来说,大众筹措资金的成功就是如此重要的存在。

真木が当時想定した戦略はこうだった。クラウドファンディング導入の目的をパブリシティと位置づけ、この手法を話題にすることで映画への出資企業を募り、製作委員会を組成する。そこから先は、通常の映画製作と同じだ。だがしかし、クラウドファンディングという手段は、事業資金を募るための手法としては、不確実性が伴う。そのことを、真木は承知していた。

真木当初预想的战略就是如此。导入大众资金筹措的目的就是进行广告宣传的定位,以此手法创作出话题来募集给电影出资的企业,组成制作委员会。这之后便与普通的电影制作一样了。但是,大众资金筹措这一手段,作为募集事业资金的手法,伴有很大的不确定性。真木也清楚这一点。

「クラウドファンディングそのものは、資金調達の手段として、とても危ない。オーバーに言えばサギと表裏一体ですね。何をもってサギと言うか。おカネを出した人がサギだと感じたらサギなんです。僕もクラウドにはいろいろとおカネを出しているんだけど、見返りが多いか少ないかは関係ないんですよ。応援する人はおカネではなくて、プロジェクトになることを期待しているわけですから。その思いにどう答えるかが問題です」(真木氏)

“大众资金筹措作为募集资金的手段是非常危险的。如果超过募集目标就是诈骗。凭什么说是诈骗呢。一旦出钱的人有诈骗的感觉,那就是诈骗。虽然我也向大众出过各种各样的资金,但与回转资金的多少并没有关系,因为给你加油的人期待的并不是钱而是作品。如何回应这份期待才是问题所在。”

製作委員会は「常識」の集まり
制作委员会是“常识”的汇集

片や製作委員会。昨今の映画製作で主流となっているこの方法は、複数の企業から出資を集めることでリスクを軽減できるメリットはあるが、意思決定が保守的になる傾向は否めない。

另一方面制作委员会。近来电影制作的主流方法是通过几家企业一同出资来尽可能的减少风险,这个方法虽然有优点,但也不得不承认意见会倾向于保守化这一缺点。

「製作委員会というものは、いわば“常識”の固まりです。このアニメはファンタジーとか、奇跡とか、魔法とか、ロボットとか、いわゆるアニメらしい特徴がありません。“片渕監督だから、いい作品ができるけれども……”というのが、委員会に参加する会社の“常識”なんです。それはもう、仕方がないですね。サラリーマンの稟議の世界では、冒険はできないんです。クラウドファンディングの支援者は、片渕監督を押し上げたいという匂いを感じてくれた、大衆無視のエンタメ業界に不満がある人が多く存在していたのではないか。原作者のこうの史代さんと片渕ファンだけでなく、アニメらしくないアニメ映画、でも本物が見たい。支援者の中にはこんな方々がいたんじゃないかと思っています」(真木氏)

“所谓的制作委员会可以说是‘常识’的汇集。科幻元素、奇迹、魔法,又或是机器人元素,换句话说,像是动画应该有的特征,在这部作品里一概没有。“因为是片渊导演,所以能做出好的作品…”有这样的说法,去也是基于委员会的‘常识’,但这也是没有办法的事。在工薪者的世界里是不能冒险的。从大众资金筹措的支持者那里感受到了他们想要推举片渊导演的气氛。不是有很多人对无视大众的娱乐界怀有不满吗?不仅是原作者河野史贷和片渊导演的粉丝,在众多的支持者中一定也有许多人抱着“想看不像动画的动画电影”的想法”

クラウドファンディングで話題を作り、同時に出資企業を募り製作委員会を組成するという、真木のもくろみは徐々に現実化して行った。まず出資を申し出たのが、都内を中心に映画興行・配給・製作のほか、飲食店経営なども手掛ける老舗企業・東京テアトルだ。

以大众资金筹措制造话题,同时募集出资企业组成制作委员会,真木的计划逐渐变成现实。首先申请的出资企业除了以东京为中心的电影发行、配给、制作公司之外,甚至也有老字号企业・东京剧院。

「クラウドファンディングの反応がとてもよく、それで“配給をやります”と、東京テアトルが手を挙げてくれた。それから渋谷のミニシアター・ユーロスペースの堀越社長と北條支配人が来社され、“この映画を上映したい”と言ってくれました。テアトルとユーロスペース。なんて非常識な人たちだろう(笑)。でも、涙が出ました……」(真木氏)

“大众资金筹措的反响非常好,因此会让东京剧院心甘情愿出资。之后位于东京涩谷某电影院的堀越社长和北条经理来到我这,表示‘想让这部影片上映’。(当时我就觉得)是多么不按常理出牌的一群人啊(笑),但是,却泪目了……”

パブリシティを目的としたクラウドファンディングの導入だが、そこで集めた資金で制作した5分間のパイロットフィルムがまた、多くの支持者を生むことにつながっていく。

以广告宣传而进行的大众资金筹措的导入,用筹措的资金制作的5分钟样片会带来更多的支持者吧。

パイロット・フィルムで号泣
因样片而嚎啕大哭

「5分間のパイロットフィルムは支援者に見せたほか、出資をお願いしている企業にも見せました。制作会社が言い出しっぺで製作委員会を組成するとき、普通は紙の企画書しか見せるモノがないんです。その数枚の紙切れで出資してくれというのも無理な話ですね。パイロットフィルムはとてもインパクトがあり、僕も号泣したほどです。つまり営業用のツールを、クラウドファンディングで集めた資金で作ったというわけです」(真木氏)

“5分钟的样片带来了更多的支持者和愿意出资的企业。制作公司组成制作委员会时,只有普通的纸质的企划书。仅凭几张纸片就出资给我们确实说不过去。样片确实带来了足以让我大哭的效果。应该说是经营用的道具用来在大众资金筹措上募集资金了。”

ネットの声は宣伝ではなく「応援」
网上出现并非宣传的“应援声”

幹事会社である真木のGENCO、製作出資・配給・主幹興行を行うことを表明した東京テアトルに続いて、またパイロットフィルムの出来のよさもあり、出資企業が徐々に集まり始める。東京テアトルが昨年配給した『百日紅』に出資した縁から朝日新聞社が、続いてTBSラジオが応じ、さらにバンダイビジュアルが委員会に加わった。新聞社とラジオ。現在においてはオールドメディアに当たるものの、高齢世代にとっては貴重な情報源であり、その影響力も大きい。そうした委員会メンバーによるサポートに加えて、作品が完成し、試写会を開始したところ、熱烈な賛辞や感動の声がウェブ上に多数見られるようになる。

东京剧院表示会承担真木负责公司的GENCO、制作出资、配给和主管发行后,样片的长处也在显现,出资企业渐渐多了起来。曾给东京剧院去年配给的《百日红》出资的朝日报社,TBS之声也响应号召,甚至万代视觉提供公司也加入了委员会。报社和广播,现在虽说有了老式的媒体的支撑,但对于高龄层的人来说是宝贵的情报源头,它们的影响力也很大。再加上委员会成员的支持,作品完成开始试映会时,网络上大多数都是赞美和感动的言辞。

「ネット上、特にSNSでこの映画が絶賛されていることについては、クラウドファンディングからスタートした市民運動ととらえています。これも世の中の“常識”に対するベクトルだと思います(笑)。SNSで上がっている声は、宣伝ではなく応援。応援団っているんだなあ。多くのお客様にご覧いただいています。いずれも好評をいただいています。大変ありがたいことです」(真木氏)

“在网上,特别是SNS上满溢对这部作品的赞美之声是大众资金筹措便开始的市民运动的成功之处。我想这也是与‘常识’相对的矢量运动吧。SNS上是并非宣传的应援,是应援团一样的存在吧。很多客人能前来观看影片并给予好评,真的十分感激。”(真木)

時折、配給会社の人間から「ウェブ上、特にSNSを宣伝に活用する」との声を聞くが、実際にそれをコントロールするのは不可能であり、時には配給元の意向を裏切る言説が拡散されることさえある。そのあたりの現実を、真木は「宣伝ではなく応援」と、冷静に受け止め、割り切っている。

偶然从配给公司听到“活用网络,特别是SNS来进行宣传”的建议,事实上控制言论是不可能的,甚至偶尔会有背叛配给公司原来的意向的言论的扩散。真木用“非宣传的应援”,冷静果断地阻挡那部分现实。

さて問題は、今後の興行展開だ。
接下来的问题是:上映走势

11月12日の公開スタート以来、『この世界の片隅に』は、小規模マーケットながら良好な成績を上げており、2週目に入ってもその勢いは衰えるどころか、週末興収が前週対比124%(ただし上映館は5館増)と、成績を伸ばしている。だがローカルでの成績は、都心部ほど伸びてはおらず、楽観を許さない。

自11月12日上映以来,小规模上映的《在这世界的角落》取得了不俗成绩,即使进入第二周后稍有回落,但周末收入与上周对比增幅也达到了124%(但上映的影院只增加了5家)。但在地方性地区的成绩却不如东京般攀升,情况不容乐观。

ローカルの成績が今ひとつですが、地方にクチコミが届くまでには時間差があります。それが効いてくるのは3週目以降かな。現在の客層は、男性が65%、年齢的には30~40代がメインです。できれば若い人、特に女子高生に見てほしいですね。すずさんは18歳でお嫁に行きました。そういったアプローチはするつもりです。親子連れ、夫婦は少ないです。ファミリーにこそ見てほしいですね。ただこの映画は見た後、自分から語りたくなる。応援したくなる。観客が見て、心の中で映画が完成する。だから自分の言葉で伝えられる」(真木氏)

“现在地方性地区的票房还是有点差强人意,因为要让口口相传到达二三线城市仍是有时差的。相对来说应该会在三周后产生(好的)效果,现在的观影受众群体主要以30~40岁为主,男性占到了65%。如果可以的话,我建议年轻人,特别是女高中生可以去看一看这部电影。(主角)阿玲在18岁嫁人,这也是连接各年龄层的地方。如果是家族能一起观影就再好不过了,但是这样的观影群体却很少。不过,希望你们能在看完这部电影后,能有“自己想要表达的观点,想要为其应援”的想法。客人观影后在心中完成了自己的电影。所以用自己的言语传达。”

下一页>>好电影,是观众自己去挑选的

宣伝費に余裕がないにかかわらず……
和宣传费少没有关系

全国公開作品であれば、当然、全国規模の広告・スポット展開が行われるところだが、「この世界の片隅に」の場合はTVスポットを打つ宣伝費の余裕がなく、また地上波テレビ局でのパブリシティ展開もNHKを除いて、現在のところ実現していない。

既然是全国公开的作品,当然要进行全国规模的广告和宣传,但是《在这世界的角落》因为没有足够的费用能用在电视上进行宣传,而且在除了NHK之外的电视局进行的宣传现在也难以实现。

“我希望画出能让观众觉得自己也能感同身受的动画”——片渊须直

通常の映画興行とは逆の現象
与普通电影上映出现了相反的现象

にもかかわらず、新聞、ラジオといったメディアがシニア層、ウェブでの盛り上がりが若い観客にリーチし、公開以来、週を追うごとに上映館の数も入場者数も興収も上昇する現象を見せている。これは通常の映画興行とは逆のパターンで、このペースが続けばロングラン興行は必至。とりわけ都内の1~2スクリーン規模の上映館では、立ち見を入れても観客がさばききれない事態が続いている。この盛り上がりが地方にまで波及すれば、全国レベルのヒット作になることは確実だ。

尽管如此,钟爱报纸和广播等传统媒体的年长年龄层和在网上活跃的年轻观众使得电影自上映以来,每周上映的影院数量、观影人数和票房均在上升。这是与一般电影上映后不同的地方,按照目前步调前进的话,一定能实现长期放映。尤其是在东京都内1、2家影院里,不断出现即使站着观影也阻挡不了观众入场的事态。这种盛况如果能影响到其他小城市,确实能成为在全国范围内大受欢迎的成功之作。

また『この世界の片隅に』は海外配給も英国、フランス、ドイツ、メキシコ、米国をはじめ世界15カ国で決定しているが、公開時にそれぞれの国を片渕監督が訪問し、現地の人々と交流することを実現すべく、再度、クラウドファンディングで海外渡航・宿泊費用を公募したところ、わずか2日間で目標額である1080万円を達成してしまった。

另外,《在这世界的角落》已确定会在英国、法国、德国、墨西哥、美国等全世界15个国家上映,但为了片渊导演在影片上映时能到各个国家访问和当地观众进行交流,要再通过大众资金筹措来募集出国和住宿费用,达成目标额1080万日元仅仅用了2天。

「この映画を作りたい!」と願うクリエーター、そして「この映画を見たい!!」と応じたファン。両者の幸福な出会いを成功の域に高めるべくプロデュースしたのは、この映画の実現を望み、クラウドファンディングで支援を行い、映画館で感動の涙を流し、それをさまざまな手段で周囲に伝えた観客たちに違いない。

有“想拍这部电影”愿望的人,就有“想看这部电影”作为回应的粉丝。使得二者得以幸福相会,实现电影的上映,支援大众资金筹措,然后在影院流下泪水,并以各种手段向周围拼命宣传的,一定是观众。

声明:本双语文章的中文翻译系沪江日语原创内容,转载请注明出处。中文翻译仅代表译者个人观点,仅供参考。如有不妥之处,欢迎指正。

展开剩余