沪江

日本欺凌现象的形成:集团心理作祟

kyon译 2015-07-21 06:30

なぜ日本人のいじめ陰湿化するのか?海外と日本のいじめ4つの違い

为何日本人的欺凌问题变得阴暗?海外与日本欺凌的4个不同

日本のいじめは醜い

日本丑恶的欺凌

日本の学校いじめが社会問題となって久しい。最近では、陰湿で深刻な日本のいじめ問題が海外にも知られるようになり、欧米にはない日本独特ないじめのやり方が話題になることもある。岩手県の中学2年の男子生徒(13)がいじめを苦に自殺したとみられる問題も、悪質で陰湿ないじめの全貌が明らかとなりつつある。

日本学校的欺凌现象成为社会问题由来已久。最近,阴暗且严重的日本欺凌问题也受到海外关注,不见于欧美的日本独特的欺凌现象称为了话题。岩手县初二男生(13岁)因不堪于欺凌而自杀的问题也让其恶劣而阴暗的欺凌逐渐大白于天下。

もちろん海外の学校にもいじめはある。しかし、日本型いじめとは構造や手段、心理などの点で異なり、日本のいじめが陰湿化する原因のひとつとされているのだ。そこで今回は、東京学芸大学の杉森伸吉准教授による「日本型いじめの研究」を参考に、日本のいじめの特徴と欧米とは異なるところを4点紹介する。

当然海外的学校也有欺凌问题。但是,日本型的欺凌在构成、手法、心理等方面皆有不同,这也被作为日本的欺凌阴暗的原因之一。那么本次我们就以东京学艺大学杉森伸吉准教授的《日本式欺凌研究》为参考,分4点来介绍日本欺凌的特点以及与欧美的差异。

1.日本のいじめは4層構造

1.日本欺凌的四重构造

まず、日本のいじめのでは4種類の人間で構成される。それは、いじめられる人、いじめる人、はやしたてる観衆、無関心な傍観者であるが、この4層構造は欧米ではあまり一般的ではない。

首先,日本的欺凌由四类人构成。即被欺凌的人、实施欺凌的人、在旁鼓掌的人、不关心的旁观者,这种四重构造在欧美并不太普遍。

アメリカやドイツでのいじめは力の強いものが弱いものを攻撃するという、『ドラえもん』のジャイアンが行うようないじめであり、これはしばしばニワトリのペッキングオーダー(pecking order)に例えられる。ペッキングオーダーとは強いものから順にえさを食べるというニワトリの性質を現したものである。強いものは誰か?を相手の示すために攻撃するというのが欧米型のいじめの構造だ。日本もその昔はペッキングオーダー型のいじめが主流だったが、時代や社会構造の変化により単純な「弱いものいじめ」から「集団による4層構造のいじめ」へと変化してきたといわれている。

美国与德国的欺凌是强者欺凌弱者,就是类似《哆啦A梦》上大胖的那种欺凌,这常被形容为鸡的啄食顺序。啄食顺序是体现了由强者到弱者按顺序吃饲料的鸡群性质。向对方展示出‘谁是强者?’的攻击是欧美式欺凌的构造。日本曾经也以啄食顺序的欺凌为主流,随着时代与社会构造的变化,从单纯的“欺凌弱者”演变为“集体四重构造式欺凌”。

2.「集団から除外する」というやり方

2.“从集体排斥出来”的做法

日本のいじめは集団主義社会の問題点を如実に現している。日本では無視など人間関係から疎外する関係性攻撃が多いのが特徴で、反対に欧米では直接的な暴力によるいじめが多い。

日本的欺凌现象如实反映了集体主义社会的问题。日本以通过无视等从人际关系里排斥开的关系性攻击多为特点,相反的欧美则多是直接诉诸暴力的欺凌。

国立教育政策研究所が2004年から2009年にかけて行った追跡調査では、「無視・仲間はずれ・陰口」を経験した人は、2004年の中学1年6月時点の41.6%から、2006年の中学3年11月時点では80.3%に増加している。さらに、2004年に小学校4年生だった児童が、2009年の中学3年生になるまでには、90.3%が「無視・仲間はずれ・陰口」を経験していた。

据国立教育政策研究所2004年到2009年进行的跟踪调查,有过“被无视、排斥、中伤”经历的人从2004年初一6月时的41.6%增加到2006年初三11月时的80.3%。而2004年上小学四年级的儿童直到2009年上初三期间,90.3%经历过“被无视、排斥、中伤”。

日本では子どものしつけとして、親が子どもに「出て行きなさい!」と言うことがある。家=家族という集団から追い出すことを「罰」として与えているが、欧米ではこのようなしつけはあまり見られない。欧米では「自分の部屋に行きなさい」と言ってしつけ、テレビやゲーム、外出などを禁じ、子どもの”自由”を奪うことを「罰」として捉えている。

在日本,作为管教孩子的一环,父母会对孩子说“你给我出去!”将其从家庭即家人这一集体中赶出去作为“惩罚”,而欧美则不太有这类管教。欧美的管教会让“回自己房间去”,然后禁止看电视玩游戏、禁足,通过剥夺孩子的“自由”来作为“惩罚”。

このような文化の違いから読み取れるのは、日本では「集団の中に入れないのは苦しいことだ」と一般に認識されているということである。いつも仲間とつながっていないと不安になるような関係性を育む社会であり、関係性攻撃が被害者に大きなダメージを与えるので、日本では無視や仲間はずれが有力ないじめの手段となっているのだ。

从这一文化差异中能看出,在日本通常会认为“不能融入集体中很痛苦”。这一社会孕育出了不能一直跟同伴一起就会不安的关联性,由于关联性攻击会给受害者巨大打击,所以在日本无视和排斥成为强有力的欺凌手段。

3.空気を読む→エスカレート

3. 察言观色→升级版

「空気を読む」という日本独特のコミュニケーション方法もいじめを陰湿化させる要因の一つである。日本は本音と建前の社会だと昔から言われているが、「いじめてはいけない」という建前よりも、「本当はいじめたい」という本音が子どもたちの中で一種の空気になり、結果としていじめを助長してしまうようになる。

“察言观色”这一日本独特的交流方式也是让欺凌问题变得阴暗的原因之一。历来就说日本是真心话和面子话的社会,相比于“不可以欺凌”这种面子话,“其实想欺凌”的真心话在孩子当中形成一种氛围,结果助长了欺凌。

「いじめを見たときに、止めに入りますか?」という質問について「はい」と答える人の比率が、他国では年齢が上がるにつれて単純に増える傾向にあるのに対して、日本ではいじめの多発期(小学校5年生頃から中学校2年生くらいまで)には低下する傾向がある。思春期のころにはいじめがあっても、傍観したり、無視したりする子が、一時的に多くなるということだ。

对于“看到欺凌场面你会去制止吗?”这一问题回答“会”的比例其他国家会随着年龄的增长而单纯变多,相比之下日本在欺凌多发期(小学五年级到初二期间)反而呈现减少的趋势。这也说明青春期时即便有欺凌,选择旁观或无视的孩子暂时变多了。

逆にアメリカなどのような多民族・多文化社会の場合は、日本のようにホンネを全体で共有するのが難しく、タテマエのルールで動かないと成り立ちにくい社会でもあるため、「いじめはいけない」というタテマエが通りやすく、いじめを見たときに、止めに入るといじめが止むことがある。

反之在美国等多种族、多元文化社会,很难像日本那样所有人共享真心话,如果不通过面子上的规则来行动社会就难以运作,所以“不能欺凌”这种面子话就容易通行,看到欺凌时,也会有去制止的。

4.悪いのは「いじめられる自分」

4. 是“被欺凌的自己”不好

個人主義的な傾向が強い欧米社会では、自分の身は自分で守らなければならないという行動規範が強いため、自分がいじめられたときに、「自分は悪くなく、相手が悪い」と考えて自分の身を守る。

在个人主义倾向强烈的欧美社会,自己得由自己来保护这一行为规范较强,所以自己遭遇欺凌时,会认为“不是自己的错,是对方的错”以此来保护自身。

それに対し、「コミュニティのなかに入れない人が悪い」という価値観を教育されてきた集団主義社会の日本人は、いじめられた本人が「自分が悪いからいじめられた」と考えてしまうケースが多い。いじめられる自分が悪いと思う文化では、いじめで心理的に追い詰められたときに、うつや不登校、引きこもり、自殺などの自己否定的な反応を示しやすいのが特徴である。

与之相对,一直被灌输“不能融入社群的人不好”这一价值观的集体主义社会的日本人被欺凌时则多会认为“是自己不好才被欺凌”。认为被欺凌的自己不好,在这种文化氛围中,因欺凌而心理上陷入绝境时,容易表现出抑郁、不上学、蛰居、自杀等自我否定反应。

また、真面目な日本人の気質もあいまって、日本人は他者から悪く思われないように、自分を改善する心性が強く、批判されないように自分の欠点を見つけて直そうとする傾向がある。だから批判された場合も、「自分が悪いから批判された」と自罰的になりやすいといえるだろう。自罰性が比較的強いうえに、日本でのいじめはほとんどが仲間内で起こるので、守り合うべき関係の中で攻撃されると、さらに自己の内部が強いダメージを受けると考えられる。この点が「いじめを苦にした自殺」が日本で多くなってしまう一番の原因だろう。

此外,配合认死理的日本人气质,为了不让别人觉得自己不好,日本人试图改善自我的心性很强,为了不受批判,会倾向于找出自己的缺点并改正。因此受到批判时也容易自我惩罚式的觉得“自己不好所以受到批判”。由于自罚性质较强,因此日本的欺凌几乎都发生在同伴内部,在理应互相保护的关系中受到攻击,更会让自己内心遭受强烈打击。这点恐怕是“苦于欺凌而自杀”的情况在日本变多的最大原因吧。

おわりに

结语

ここに、日本人の国民性を表すこんな民族ジョークがある。

下面有一个表现日本国民性的民族段子。

豪華客船が沈没して、多国籍の人々が救命ボートに乗りました。しかし定員オーバーで、男の人たちに降りてもらわないと沈んでしまいます。

豪华游轮沉没了,各国人员乘上救生艇。但是超出乘坐人数,如果男的不下来就会沉。

そこで船長は

アメリカ人に対しては、

「あなたはここでヒーローになれる」と言いました。アメリカ人は、ガッツポーズをして海に飛び込みました。

于是船长对美国人说“你现在能当英雄”。美国佬做了个胜利手势然后跳进海里。

次にイギリス人に対して

「あなたは紳士だ」と言いました。イギリス人は、うなずいて海に飛び込みました。

接着对英国人说“你是绅士”。英国人点点头跳进海里。

ドイツ人に対しては

「あなたは、飛び込まなくてはならない、それがルールだ」と言いました。ドイツ人は納得して海に飛び込みました。

对德国人说“你必须跳下去,这是规则”。德国人接受了,跳下海里。

日本人に対しては

「あなた、飛び込まなくていいんですか?ほかの男の人は、みんな飛び込みましたよ」と言われました。すると日本人は、左右を見渡すと慌てて海に飛び込みました。

对日本人说“你不跳好吗?其他男的都跳了哦”。于是日本人左右看看急着跳下去了。

日本人のいじめが陰湿化する一番の大きな理由は、「集団心理」だと言える。

日本人的欺凌阴暗化的最大原因可说是“集体心理”。

“みんながしていることは正しい、みんながしていることを自分もしなくてはいけない”

“大家都在做的是正确的,大家都在做的自己也得做”

という意識が、子どもに限らず大人も、日本人なら少なからずみんな持っている。この集団心理のおかげで、「人様(集団)に迷惑をかけてはならない」という意識が働き、日本は秩序的で平和だと言われる結果にも結びついているので、集団心理が悪だとはいえない。

这种意识不止是孩子,大人也一样,只要是日本人多少都有这种意识。受集体心理影响,“不能给别人(集体)添麻烦”的意识起作用,也导致了日本的井然有序与和平,集体心理也不能说不好。

しかし、価値形成が定まっていない子どもの社会では、集団心理が悪い方向に働きやすく、集団心理の犠牲になりやすい。

不过,在价值观还未定型的孩子的社会中,集体心理容易向不好的方向倾斜,容易成为集体心理的牺牲品。

だから、これからの大人は子どもたちに「みんながしていることが必ずしも正しいとは限らない」ということを伝えていく必要があるように思う。

因此,我认为今后大人需要向孩子传达“大家都在做的事情未必就正确”的想法。

みんながしているからと安易に安心してしまうのではなく、「本当に正しいのか?」を自分の頭で考え、集団や社会に疑問をもつ”批判的思考力”を育てていかない限り、日本の学校現場から陰湿ないじめはなくならないのではないか。

不要因为大家都在做就单纯的放心,如果不能用自己的头脑思考“这真的正确吗?”或培养对集体及社会抱有疑问的“批判性思维”,阴暗的欺凌问题就不会从日本的校园中消失。

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