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2015冬季剧回顾:悲剧结局逼死谁?

木村隆志著/Memoars译 2015-03-27 06:30

ドラマ界を代表する脚本家たちがそろい、前評判の高かった2015年の冬ドラマ。『デート』『ゴーストライター』『流星ワゴン』などのように「最後まで見てよかった」という好意的な声が挙がる一方で、いつになく目立っているのは「後味が悪すぎる!」「見なきゃよかった。時間を返せ!」などの猛バッシングだ。

汇聚电视剧界的代表编剧家、播出前获得很高评价的2015年冬季日剧。像《约会~恋爱究竟是什么~》《Ghost Writer》《流星旅行车》等剧就遇到不少观众发出“有看到最后真好”这样的善意之声,而另一方面,一反常态的是这次也有出现“余味非常糟糕!”、“不看就好了,把时间还给我!”等这样的猛烈抨击。

実際、『相棒』では、杉下右京(水谷豊)の相棒·甲斐享(成宮寛貴)が犯罪者であることが発覚して逮捕。『○○妻』では、ひかり(柴咲コウ)が暴漢による事故で死亡。『ウロボロス』では、散々苦しんだ龍崎イクオ(生田斗真)と段野竜哉(小栗旬)の主演コンビが一緒に死んでしまった。

实际上,本季的日剧中,《相棒》就出现了杉下右京(水谷丰 饰)的搭档·甲斐享(成宫宽贵 饰)被发现是罪犯而被逮捕的结局。《某某妻》的结局是光(柴崎幸 饰)因歹徒引发的事故而死亡。《无间双龙》方面,则是呈现了历经千辛万苦的龙崎郁夫(生田斗真 饰)和段野龙哉(小栗旬 饰)这对主演搭档一起死亡的结局。

80~90年代のドラマはこのような結末も多かったが、21世紀に入ってから圧倒的に多かったのはハッピーエンド。ここにきて、なぜバッドエンドが続いたのか?なぜここまで批判が集まっているのか?その理由を探っていく。

这样的结局在(20世纪)80~90年代的日剧中也出现了很多,但是进入21世纪之后,日剧的结局则是绝大多数往喜剧结局方向发展。事到如今,为何连上了悲剧结局呢?为何这样的结局被大家大力批判到这种地步呢?让我们来探究一下其中的理由。

理由一:犯下罪行的人不可以获得幸福>>>

★罪を犯した人を幸せにしてはいけない

★犯下罪行的人不可以获得幸福

最近のドラマ視聴者は、昨年ヒットした『ドクターX』『HERO』のような「よく言えば安心感があり、悪く言えば予定調和型」の作品を好む。中でも大半のテーマは勧善懲悪。2013年夏の『半沢直樹』フィーバー以来、とにかく「主人公が悪をやっつける」形式のドラマが中心になっている。

最近的电视剧观众,比较喜欢像去年成为热门的《DOCTOR-X》《HERO》这一类“说好听是让人有安心感,说难听是计划协调型”的作品。这其中大部分作品的主题是劝善惩恶。归根到底,就是自2013年夏季剧《半泽直树》爆红之后,日剧界已成为以“主人公惩恶”形式的电视剧为中心的局面。

その意味で、“過去に罪を犯した主人公”の『○○妻』『ウロボロス』は、結末が難しかった。制作サイドの頭に浮かぶのは、「罪を犯した人をハッピーエンドにしていいのか?」という思い。そこでバランスを取るために、「ある程度の目的を果たさせた上で死なせてしまう」という結末を選んだのではないか。しかし視聴者はあまのじゃくであり、「過去に罪を犯した人は幸せになれないということか!」と言われてしまうのだから困ってしまう。

这就意味着,拥有“过去犯下罪行的主人公”的日剧《某某妻》、《无间双龙》的结局就变得很难办。浮现在制作方工作人员头脑中的问题,就是“犯下罪行的人以喜剧结局结尾可以吗?”。在此,为了保持故事平衡,不就得选择“让主人公为了实现某种程度的目的而死去”这样的结果吗?然而,观众们对此并不领情,而是表示“过去犯下罪行的人不能得到幸福是怎么回事!”,因而(制作方的立场)变得很尴尬。

また、日ごろから不況や事件·事故などで閉塞感が漂っているせいか、視聴者の「ドラマは無料で見られる大衆娯楽。だからストーリーの中に救いを求めたい」という意向が強くなっている。さらに、ネットやモバイルの発達で、自分の好きなだけを好きなときに見られる環境が整い、意にそぐわないものは強く拒絶されるようになった。だから今回のバッシングは、「たかがドラマ」と分かっていながら、「それでもバッドエンドは嫌だ」と主張しているのではないか。

此外,由于平日里的不景气以及各种事件、事故等,让人生活中充斥着闭塞感,观众们认为“电视剧是可以免费观看的大众娱乐,因此希望在电视剧故事中得到救赎”,这样的意向变得更为强烈。再者,在现代网络、移动通信的发达状态下,已转变成“人们可以在喜欢的时间只看自己喜欢的东西”的环境,不合心意的东西会被人强烈抗拒。所以,一方面人们知道(这样的发展)“就是这种电视剧”,另一方面他们主张“即便是这样,我们也讨厌悲剧结局”,这次的抨击就是这样的吧?

理由二:“想要背叛观众”的编剧家心理>>>

★「視聴者を裏切りたい」脚本家心理

★“想要背叛观众”的编剧家心理

しかし、脚本家にしてみれば、「そういうわけにはいかない」というのが本音だ。基本的に脚本家が書いているのは「人間ドラマ」であり、その軸となるのは人間の業や本質。『○○妻』の脚本家·遊川和彦のような「オリジナルにこだわる」脚本家は、なおさらそこにこだわっている。

然而,从编剧的角度来看,“不能因为观众会抨击就不写悲剧结局”才是他们的心声。基本上,编剧们所写的是“人类电视剧”,因此成为其作品中心的就是人类的善恶行为和本质。像《某某妻》的编剧·游川和彦那种“讲究原创”的编剧,就更加讲究这些内容了。

遊川に限らず作家性の強い脚本家は、「先の読めるドラマは書きたくない」「今の世の中、単純なハッピーエンドの方がウソくさい」と思っている。例えば、冬ドラマで『問題のあるレストラン』を手がけた坂元裕二もその一人。同作もバッドエンドとまではいかないものの、最終回は「ささいなクレームで店を閉める」という厳しい展開だった。また、『デート~恋とはどんなものかしら~』を手がけた古沢良太もハッピーエンドにしたものの、最後まで普通の恋愛を描かず、視聴者の裏をかこうとしていた。

不仅仅是游川,那些“创作欲”很强的脚本家,都会想着“不写能被看透的电视剧”、“就当今社会而言,单纯的喜剧结局显得很假”。举个例子,今冬日剧中,为《问题餐厅》执笔剧本的坂元裕二也是这种编剧的其中一个。尽管该剧并未到悲剧结局的地步,但最后一集的故事以“因为微不足道的投诉而关店”这样的严酷走向而展开的。此外,为《约会~恋爱究竟是什么~》撰写剧本的古泽良太也让本剧以喜剧结局而结尾,但本剧并非从头到尾描写着普通的恋爱,有出现与观众预想相反的内容。

これらの展開や結末は、いわば“ドラマに強い思い入れを持つ脚本家のアイデンティティ”。『○○妻』の遊川と『ウロボロス』の古家和尚が、「これはただのバッドエンドではないから、よく考えてみて」と言っている声が聞こえてきそうだ。

这些剧作的故事展开和结尾,可以说是“对电视剧拥有强烈想法的编剧同一性”。《某某妻》的编剧·游川和《无间双龙》的编剧·古家和尚为这两部作品设下的结局,仿佛在说着“这并不是单纯的悲剧结局,请试着好好思考一下”。

ただ、『相棒』は少し事情が異なる。最終回の脚本を担当した輿水泰弘は、2000年の2時間ドラマ時代から全シリーズを手がけるメインライター。杉下右京の相棒も3人目であり、「これまでにない形で」という思惑が働いたのは明白だ。意図としては「ファンを驚かせたい」「マンネリを避けたい」ということかもしれないが、視聴者が「これだけは嫌」と考える最悪の方法を選んでしまった悲劇のような気がする。

只不过,《相棒》的情况稍微有点不同。负责撰写《相棒Season13》最后一集剧本的舆水泰弘,是《相棒》从在2000年时以2小时SP形式播出的时代起就执笔本剧剧本的主要编剧。杉下右京的搭档已更新换代到第3代,编剧出现想要“做出至今未有的形式”这样的想法是显而易见的。就意图而言,或许是为了“想吓到粉丝”、“想避开守旧”,但让观众们觉得“做到这份上很讨厌”的话,那编剧就是选择了最糟糕的方法,让人觉得如悲剧一般。

理由三:做好被批判的觉悟,选择有勇气的结局>>>

★批判覚悟で選んだ勇気ある結末

★做好被批判的觉悟,选择有勇气的结局

そもそもバッドエンドでこれだけ騒がれているのは、「視聴者がそれだけ作品や主人公に感情移入している」から。とりわけ幅広い年代のファンを持つ『相棒』は、15年間にわたって培った信頼関係をいきなり壊されたような感覚があるのだろう。制作サイドにとって、耳の痛い話である以上に、「それだけ支持されていたのか」とあらためて感じたのではないか。

归根结底,悲剧结局会引起如此大的骚动,正是因为“观众们将自己的许多感情融入了作品和主人公中”。尤其是粉丝年龄层广泛的《相棒》,历经15年培养下来的(制作方与观众之间的)信赖关系,有种一下子被摧毁的感觉吧?对制作方而言,比起那些不好听的话,更多的是让他们再次感受到“仅仅因为这样而被支持着”这样的感觉吧?

ツイッターやSNSなどがこれだけ発達し、コンプライアンスクレーマー対策が必要な今、連ドラ制作は、かつてないほど困難なものになっている。一話ごとに「ああだこうだ」と多様な予想をされたり、「あのセリフはモラハラだ」と苦言を呈されたり、視聴率だけクローズアップされたり、制作サイドへの逆風は強い。

推特、SNS等平台已发达到一定程度,而当下制定顺从和应对难缠观众的对策也已成为一种必须,连续剧制作已遇上以往曾未有过的困难境地。仅凭借一集就会出现“不该是这样,不该是那样”的多样预想,也会收到“那句台词是一种精神虐待”等忠言,只有收视率被放大出来看,这些吹往制作方的“逆风”非常强。

当然ながらドラマをどう見るかは個人の自由だが、今回挙げた3作の制作スタッフが「勇気を持ってバッドエンドを選んだ」ことはぜひ覚えておいてほしいと感じる。今クールも初回を見ただけでハッピーエンドが頭に浮かぶ、予定調和型のドラマが多かった。それだけに「批判覚悟でさまざまな結末を見せようとする」姿勢が個人的にはうれしいのだ。

当然,如何看电视剧属于个人自由,但本文列举的(《相棒》、《某某妻》、《无间双龙》)3部作品,它们的制作工作人员让人感觉到,他们希望人们一定要记住“他们带着勇气选择了悲剧结局”这一点。本季也有许多只看第一集就会在脑海中浮现出喜剧结局、属于计划协调型的电视剧。正因为如此,就笔者个人而言,“带着接受批判的觉悟而呈现出各种各样结局”的制作方姿态是令人欣喜的。

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