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日企的未来:终身雇佣制渐渐废止?

乔妹子编译 2014-12-17 06:30

終身雇用と年功序列は、日本企業の古くからの人事政策。ただし、時代とともに維持することが難しくなり、崩壊しかかっている……という認識が今は通常かもしれません。今回はその終身雇用を題材に日本企業の取り組みを取材してみたところ、興味深い動きが見えてきました。決して、終身雇用が復活しているといった話ではありません。そうではなくて、《戦略的な終身雇用の廃止》じわじわと加速しているのです。

终身雇佣制和年功序列制是日本企业长久以来的人事政策。但是,这两项政策也随着时代的发展变得难以为继,日益崩溃了……这一现状或许已得到了当下普遍的认同这次,我们以终身雇佣为主题,调查日本企业的相应对策,发现了让人感兴趣的举措。这绝不意味着终身雇佣制正在卷土重来。而是“战略性的终身雇佣制废止”正在慢慢加速之中。

差し迫っての取り組みとまではいかないものの、中長期的に会社および組織の「あるべき姿」を考えて終身雇用をやめていく傾向にあります。どうして、そのような判断をする会社が増えているのか?みなさんと考えてみたいと思います。

虽然还没有采取行动,但各个公司和机构在未来的中长期规划中,对于“应有的模式”都倾向于废除终身雇佣制。那么为什么越来越多的公司会做出这样的判断呢?大家试着考虑一下。

安定雇用するだけの業績拡大は、今後、見込みにくい?

今后,并不看好稳定雇佣制度对于业绩提升的影响?

そもそも終身雇用とは、企業が社員の入社から定年までの長期間について雇用する制度。長期的な雇用の約束が社員の忠誠心を高める一方、意欲的な社員からすれば「安定志向の社員ばかりで刺激が少ない」という不満を抱く傾向があります。

原本终身雇佣制是企业从职员进入公司直到退休的长期雇佣制度。长时间的雇佣约定虽然一方面可以提高职员的忠诚度,但是工作积极性高的职员,可能会产生不满情绪,认为“公司里都是追求稳定的同事,没有激励因素”

大企業では終身雇用を前提に新卒採用で優秀な人材を確保して、出世競争はあるものの、誰もが定年まで勤務できるポストを準備して、その社員に対して給与を十分に払えるだけの業績拡大を続けてきました。

以终身雇佣制为前提,大企业能够在招聘应届生时保住优秀人才,虽然也会有竞争,但所有人都做好准备在公司工作到退休,只有给予足够的薪水,才能让他不断提升业绩。

この採用システムが日本企業を支えてきたのは事実。先日、取材した食品製造業の会社では人材確保は新卒採用のみ。さらに入社した社員の8割以上が定年まで勤務するとのこと。こうした、終身雇用が継続している会社は大企業が中心ではありますが、歴史の長い製造業では中小企業でも維持しているケースはたくさんあります。ただ、これからも終身雇用を続けるのか?と質問をぶつけると「難しいかもしれない」という回答が返ってきます。

这种人事体系一直以来支撑着日本的企业是不争的事实。前几日采访的食品制造业公司在确保人才方面只录用大学应届毕业生。而且,进入公司的职员中有80%以上在公司待到退休。像这样继续沿用终身雇佣制的公司虽然以大型企业为主,但历史悠久的制造业中小企业中也有不少保留了这个制度。只是从今往后,终身雇佣制还能继续适用吗?如果提出这样的疑问,会得到“或许很难”的回答。

ここで、日本企業の終身雇用の歴史を振り返ってみましょう。終身雇用の歴史は意外と浅く、昭和に入ってからであり、本格的普及は戦後のこと。それまでは手に職を持つ職人の時代。職人は若い頃には高い技術を持つ親方につき、自身の技術を高めて最終的には独り立ちする。腕がよければ報酬も高いという、いわゆる能力給のシンプルな社会構造に属していたのです。

这里,我们来回顾下日本企业终身雇佣制的历史。其实,终身雇佣制的历史比想象中要短,昭和时代才出现,而真正普及要到二战之后。在那之前是手工艺人的时代。职人们在年轻时跟随掌握高超技艺的师傅,不断提高自己的技术,最终独立开业。如果技术高超,收入也会不菲,也就是属于所谓能力决定收入的简单社会结构。

商人も同様。まず丁稚奉公から店に入り、商売のイロハを少しずつ学び、人脈を広げ、出世していく流れでした。終身雇用なんて存在していなかったのです。

商人也是相同的情况。首先从学徒伙计开始进入店铺,从买卖的入门开始慢慢学习,扩展人脉,直到自己能独当一面。那时候终身雇佣制根本就不存在。

ところが、産業革命で官営会社、国策会社などの大規模な企業が登場して状況は変わりました。大量生産のために大量の人材が必要になり、売り手市場が常態化。せっかく手間と時間をかけて育成した工員や鉱員が、賃金の高い職場を求め他社へ簡単に移ってしまうということが、当たり前の状況になりました。

然而,因为产业革命的缘故,官方公司、国策公司之类的大规模企业出现,情况便发生了变化。为了大批量的生产,企业需要有大量的人才,卖方市场成了常态。花费精力和时间好不容易培养的工人或是矿工,会轻易地被提供更高工资的企业挖走,也是可想而知的了。

これに頭を悩めた経営者は、社会保障と福利厚生に着目。当時は国による支援がなく、ひとたび事故や病気に見舞われれば、労働者は生活の糧を失い、路頭に迷う状況でした。経営者は自社の福利厚生などが他社より充実していることや、長く安心して勤められるということを強調し、技術労働者の安易な離職を防ごうとした……これが、終身雇用制の始まりです。

为此烦恼的经营者们开始着眼于社会保障和福利制度。当时,因为没有国家援助,劳动者一旦遇到事故或疾病,就会失去收入来源,无法生存下去。经营者们便不断完善自己公司的福利制度,强调能让员工们长期安心地工作,防止技术人员的轻易离职……这就是终身雇佣制的源头。

「万策尽きてのリストラ」から「日常的リストラ」へ

从千方百计的裁员到司空见惯的裁员

さて、そんな終身雇用を謳歌したのは団塊の世代前後まで。その後、景気低迷が続く中で、それが悪しき慣習であるかのような風潮が強まり、《2000名の早期退職募集》といった経営判断(リストラ)をする会社が増え続けました。新卒で終身雇用を前提に入社した社員たちで、早期退職の対象者として肩たたきされた人は「裏切られた」と思ったことでしょう。こうした報道が頻繁に登場したのは、バブル崩壊して数年が経過した1990年代前半あたりであったと記憶しています。

如此追崇终身雇佣制其实是在“团块世代”前后的阶段。自那之后,经济持续低迷,质疑这项制度是否是不良惯例的风潮兴起,采取所谓“2000名提早解雇职工征集”的公司越来越多。那些大学毕业便以终身雇佣为前提进入公司的员工们,如果作为提早解雇的对象被公司劝退的话,会觉得“被背叛了”吧。笔者记得,泡沫经济崩溃之后的数年,正是这样的新闻报道不断涌现的时候。

あれから早期退職、リストラという言葉にも誰もが慣れて、終身雇用の崩壊は着実に進んでいるようにも思えます。ただ、あくまでリストラを行い、終身雇用にメスを入れたのは業績がどうしようもなく厳しい企業ばかりでした。「3年続けて赤字に転落して、もはやリストラしか手がない」と万策尽きての手段だったのです。可能なかぎり雇用は守りたいとの前提で、「致し方なし」というタイミングまで終身雇用を壊したくないと考える経営陣が多かったからでしょう。

在那之后,大家就熟悉了提早解雇、重组裁员这样的字眼,而终身雇佣制也向着崩溃迈了扎实的一步。只是,无论如何裁员、彻底废除终身雇佣制,公司业绩还是无可挽回的公司比比皆是。“三年持续赤字,只得重组裁员”,这也是万般无奈下的选择。因为还是有很多经营者是以尽可能保持雇佣状态为前提的,如果不是到了“走投无路”的时候,他们是不想破坏终身雇佣制的。

ところが、状況は変わりました。戦略的に終身雇用をやめ、同時に大胆なリストラに取り組む会社が出てきています。

但是,情况起了变化。战略角度废除终身雇佣制,同时大胆采取裁员手段的公司不断出现。

取材したある製造業では、5年後に工場を海外移転することに決定。現在は業績も順調ながら、国内工場で勤務している社員に対して早期退職の募集を検討中とのこと。一方で海外展開に伴うグローバル人材の新規採用は果敢に行う予定。このように業績不振に陥る前に戦略的に人材のリストラにも着手。その機会に終身雇用の考え方を改める企業が出てきたのです。

在我们采访的制造业公司里,就有决定5年后将工厂移到海外的计划。虽然现在业绩还不错,但已经在讨论征集国内工厂工作的员工进行提早解雇的相关事宜。另一方面,随着海外业务的扩展,公司有计划要果断重新雇佣国际化人才。此外,企业为了防止自己陷入业绩萎缩的境地,也提早开始考虑重组裁员的计划。许多企业就是通过这个机会改变了关于终身雇佣制的看法。

日本企業も長く厳しい時代を経験して、防衛本能を身に付けたのかもしれません。将来的に起きる問題を予測して、前もって人事的な施策に取り組む姿勢が出てきています。ある意味で頼もしいと思えますが、職場で働く社員にとっては厳しい時代の到来ともいえます。

由于日本企业经历了长时期的萧条岁月,或许已经有了自我保护的本能。于是他们会对于未来可能发生的问题进行预测,并提早采取人事措施。虽然从某种角度看比较靠得住,但对于在职场工作的员工们来说,艰难的时代已经到来。

売り手市場の中で、企業は「折衷案」を出す?

卖方市场中,企业提出“折中方案”?

一方で、若手社員には終身雇用を望む傾向が高まっています。2011年版厚生労働白書では、労働政策研究・研修機構による若者のキャリア形成に関するアンケート調査の結果によると、20代の若者でひとつの企業に勤め続けたいと考える人の割合は50%を突破し、1999年の37%から大幅に増加。複数企業でキャリアを形成したいと考える人や独立自営したいという人の割合は低下しています。つまり、現代の若者は以前と比べて、1社での終身雇用をより強く望んでいるということです。

另一方面,年轻员工却越来越希望公司采用终身雇佣制。2013年厚生劳动白皮书中,根据劳动政策研究·研修机构对年轻人进行的职业成长相关问卷调查显示,20多岁的年轻人中,想持续在一家企业工作的超过了50%,与1999年的37%有了大幅的提升。而想在多家企业发展自己的职业道路,或者想要独立创业的人比例不断下降。因此,比起过去,现代的年轻人更强烈地希望能被一家企业终身雇佣。

内閣府が行った「世界青年意識調査」の結果も興味深いものがあります。同調査では「職場に不満があれば転職するほうがよい」と考える人の割合が、日本は諸外国に比べて圧倒的に低く(米国は日本の2.5倍、フランスは2倍、韓国は1.8倍)、多少の不満があっても同じ会社に勤め続けることを望む傾向が鮮明になっています。要するに今の日本の若者は、転職を繰り返すことや、正社員にこだわらない形でのキャリア形成を基本的に望んでいないのです。

而内阁进行的“世界青年意识调查”结果也相当耐人寻味。该调查显示,认为“如果不满意职场,还是换工作比较好”的人占到的比例,日本比其他国家要低得多(美国是日本的2.5倍,法国是日本的2倍,韩国是日本的1.8倍),日本年轻人就算在职场中有不满,也还是想在同一家公司继续工作,这一倾向相当明显。重要的是,现代的日本年轻人在规划自己职业道路的时候,基本不希望多次跳槽,还是很希望能成为正式职员的。

これを踏まえ、会社側はどうしたらいいのか?戦略的にリストラも行い、終身雇用をやめて、人材の流動化のできる強い体質を目指す会社は、安定を望む多くの学生からすれば魅力的にみえない可能性があります。前向きな改革をしたい会社側にとっては、悩ましい問題ではないでしょうか。

那么基于这样的现状,公司方面是如何考虑的呢?希望通过废除终身雇佣制、促进人才流动性来增强自己实力的人才,在追求稳定的许多学生眼中,可能没那么有魅力。这对于想要积极改革的公司来说,也相当令人烦恼吧。

それでは今後どうなるか。おそらく、日本企業は「折衷案」的な方向性を示していくことになるのでしょう。

今后到底会如何发展呢?恐怕日本企业会偏向于“折中方案”。

終身雇用も可能なキャリアプランも準備するが、報酬はあまり増えない低位安定コース。別にリストラも辞さないが高報酬の可能性があるチャレンジコース。こうした2系統の伏線型人事制度を検討してはどうでしょうか?

终身雇佣虽然是可能的职场规划,但相应属于收入不会大幅增长的低位稳定路线。而另一条则是需要面对裁员的危险,却有可能得到高收入的挑战性路线。我们来讨论下这两条不同路线的人事制度吧。

ちなみにグループワーク製品で有名なサイボウズ社ではライフスタイルに合わせて働き方を選択できる「ライフ重視型」、「ワークライフバランス型」、「ワーク重視型」の3つの働き方があり、社員が年に1度選択できるしくみになっています。この仕組みを導入以後に退職率は劇的に下がったようです。

顺便一提的是,以集体处理法(group work)闻名的Cybozu公司结合生活方式提供了三种工作模式,“重视生活型”、“工作生活平衡型”和“重视工作型”,职员根据年龄可以有一次选择的机会。引进这个机制之后,公司的离职率大幅下降了。

このような折衷案を実践した取り組みをする企業が出ている点は注目すべきでしょう。

出现实行这种折中方案的企业值得大家的注意。

ただ、折衷案的な人事戦略で、企業が生き残れるのか?人材の流動化が進まないという問題点は放置され、さらに中小企業、ベンチャー企業の人材不足もより深刻化しないか。日本的雇用慣行からの脱却には、まだまだ時間がかかるかもしれません。

但是,通过折中的人事战略方案,企业能够得以生存吗?先不管无法促进人才流动这个问题,中小企业、风险投资公司的人才不足情况不是也越来越严重了吗?要完全摆脱日本传统的雇佣模式,或许还要花上更多的时间。

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