沪江

日本黄牛竟逼手机运营商至窘境?

米亚 译 2022-09-15 12:55

■昼間から携帯ショップで飛ぶ怒号

■白天手机店中传出的怒吼

平日昼間のドコモショップ。普段は料金を支払う人や、プランの説明を求める人が集まるが、この日は様子が違っていた。

工作日白天的docomo店铺。一般店内都是缴费或者咨询套餐的人,但这天却不一样。    

「だ~か~ら、あるんだろ⁉じゃあなんで売れないんだよ、違法だろ⁉ い・ほ・う‼ さっさとしろよ!親会社にここで通報してもいいんだからな?」

“所以说应该是有的吧!?那为什么不卖啊,这是违法的吧!?违!法!快点!不然我就投诉到总部哦?”

携帯販売店とは思えない声の荒らげ方で、店員に詰め寄る男。普通なら警察を呼ばれてもおかしくない振る舞いだが、店員は所在なさげに下を向くばかりだ。

男人逼问店员的声音大到不像在手机店里能发出来的。平时的话这样的举动就算报警也不奇怪了,但现在店员只是低着头装作若无其事的样子。

いったいなぜ、このようなことが起こるようになったのか。

究竟为什么会发生这样的事情呢?

話は2019年10月の改正電気通信事業法が施行された時点にさかのぼる。当時の総理大臣、菅義偉氏の看板施策だった「携帯料金4割値下げ」を実現するため、この法律が施行された形である。

事情要追溯到2019年10月《电气通信事业法》修正法案实施时。当时的首相菅义伟为了实现他“手机资费下调40%”的代表性政策,修订实施了该项法案。

■「回線契約をする見返りとしての割引」が2万円までに

■“签订网络合约时的折扣”最多2万日元

この改正電気通信事業法で、大きく変わったのは3点だ。

《电气通信事业法》主要对三大方面进行了修正。

まずは、解約金に関する点。それまで一般的に“2年縛り”と言われてきた解約時の違約金上限が1000円に設定された。これによって、違約金を盾に解約を阻止することが難しくなったため、ユーザーは気軽に回線を解約し、他社へ移ることが可能となった。しかしこれに伴い、長期契約者向けに割引やキャッシュバックといった形で提供される特典も、170円までが上限となった。

首先是关于违约金的内容。过去套餐中一直有“两年合约”,一旦解约最高可能只需要支付1000日元的违约金。因此,很难用违约金来阻止客户解约,客户可以毫无负担地解约,将网络迁至其它公司。与此相对,向签署长期合约的客户赠送的折扣和现金返还等福利最多却只有170日元。

2点目が、端末代金と通信料金の完全分離だ。これまでは端末を購入した際に、「月々サポート」や「毎月割」などの名称で通信料金が毎月割引され、実質的に端末が安くなる施策があったのだが、この完全分離によってこうした割引は難しくなった。

第二方面就是终端费用和通信套餐费用的完全分离。过去人们在购买手机终端时,公司会附加“每月返还”“每月折扣”等通信套餐费用的折扣,实际上降低了手机终端的费用。但随着二者的完全分离,这样的折扣也很难实施。

総務省の狙いは通信事業者間の競争を活発にすることだった。毎月割引という形で付与される月々サポートは「解約すると割引が受けられない」とも言い換えられる。総務省とすれば、こうした抜け道をふさぐのは当然だろう。

日本总务省的目的在于激发通信运营商之间的积极竞争。以每月折扣形式返还给客户的折扣就是让客户认为“一旦解约就无法享受折扣”。总务省当然要想办法堵住运营商的这些捷径。

そして次に大きく変わったのが、端末代金の値引き上限である。総務省は携帯料金の下がらない原因に、端末代金の割引にキャリアの資金が使用されている点が大きいと考えており、新規契約時に購入する端末代金の値引き額を税抜2万円までと定めた。この結果、「回線契約をする見返りの割引は2万円(税込み2万2000円)まで」となった。

接下来还有一大变化就是终端价格的上限。总务省认为手机资费之所以降不下来,很大程度上是因为购买手机终端的折扣实际上使用了运营商的资金,因此规定运营商在签订新合约时购买的手机终端价格的折扣额度不得超过2万日元(税前)。也就是说,“签订网络合约时的折扣最多2万日元(税后2.2万日元)”。

■割引がなくなると直販で買ったほうが安い

■没有折扣之后反而到官方店中购买更便宜

もともと携帯キャリアが販売する端末の定価はキャリアの利益分が上乗せされており、メーカーの定めた価格より割高であることが多い。

原本手机运营商处的手机终端价格就是要算上运营商的利益,因此大多数都比手机官方的定价高。

例えば、ソフトバンク版iPhone 13 Pro(128GB)の販売価格は16万9920円だ。しかしこれをAppleから直接購入すると、14万4800円。機能にまったく差はないにもかかわらず、約2万5000円も高い。契約時に2万円の割引が入ってもなおAppleから買ったほうが安いのだから、割引がなくなると積極的に買う理由は見当たらない。

例如,softbank版iPhone 13 Pro(128GB)的售价为16万9920日元,但如果直接在苹果官方购买的话只需要14万4800日元,性能参数完全一样,价格却贵了大约2.5万日元。就算网络签约时有两万的折扣,但还是在官方店铺购买更便宜,所以没了折扣之后人们更没有积极到运营商处购买手机终端的理由了。

改正電気通信事業法によってプラン料金は下がり、通信事業者間の競争が活発になった面もあるものの、端末は気軽に入手しづらくなるという結果を招いた。

《电气通信事业法》修正法案虽然下调了套餐费用,也激发了各大运营商之间的竞争,但却加大了人们购买手机终端的难度。

これによって、一般ユーザーが割引施策に頼らず、お得に携帯電話を運用しようと考えた場合、「家電量販店やメーカー直販で端末を買い、格安SIMのSIMカードを挿入して使う」というのが最適解になる。これが日本にとって良いことか悪いことかは私には判断できないが、ミクロな範囲での経済合理性を追求すると、こうなるはずだ。

因此,普通用户不再依赖折扣政策,想要更便宜的购买手机的话,最好的方法就是“到家电销售店铺或者官方店铺购买手机后,再插入便宜的sim卡使用”。对此笔者也无法判断这究竟是好事还是坏事,只能说这的确是在微观范围内追求经济合理性。

■大手キャリアをさらに窮地に追い込んだ販売方法

■将大型运营商进一步逼至窘境的销售方式

特にライトユーザーほど、こうなるだろう。3大キャリアのプランは基本的に「使い放題でやや高額なプラン」か「ギガ単価のかなり割高な小容量プラン」しかない。そのため、3大キャリアのプランがベストマッチするのは「通信品質の高いプランを無制限に使いたいヘビーユーザー」に限られる。中~小容量のプランを求めるユーザーは、端末の割引もなければプランの優位性もない大手キャリアを使う必要が薄い。格安SIMへの流出が起こるのは当然だといえる。

尤其对使用最低套餐的用户来说更是如此。日本三大运营商的套餐基本上都是“可随意使用但有些贵的套餐”和“单G流量费用较高的小流量套餐”。因此,三大运营商套餐最适合的客户就只有“想要随意使用通信品质较高套餐的重度用户”。对想要中小流量套餐的用户而言,没有了手机终端的折扣,他们就更没有必要使用在套餐上没有任何优惠的大型运营商。廉价SIM卡自然也就不断涌出了。

菅元総理の推し進めた「4割値下げ」施策によって、確かに通信料金は引き下げられた。しかし、それは同時に「端末」という強みを持っていた大手キャリアの強みを放棄させるものだった。

前首相菅推进的“下调40%”政策的确降低了套餐费用。但这同时也让拥有“终端”优势的大型运营商放弃了这一优势。

そして、さらに大手キャリアを窮地に追い込んだのが改正電気通信事業法で設定された「移動機物品販売」という販売方法の存在だ。この「移動機物品販売」が冒頭のような騒動につながってくる。

而更将大型运营商逼至窘境的就是《电气通信事业法》修正案中规定的“移动机物品销售”这一销售方式。也正是这个“移动机物品销售”才引发了本文开头的那场骚动。

■「移動機物品販売」とは

■什么是“移动机物品销售”

「移動機物品販売」の「移動機」とは「持ち運び可能な通信端末」を指すため、言い換えれば「ケータイ販売」とも言い換えられる。

“移动机物品销售”中的“移动机”指的就是“可随身携带的通信终端”,也就是说它指的就是“单机销售”。

これは端末の単体購入、つまり「契約なしで端末を販売すること」を指す。たとえば、ドコモユーザーではない人がドコモショップへ行ってドコモ版の端末だけを購入するような行為が、移動機物品販売に該当する。

这种销售方式指的就是只购买手机终端,也就是“不签套餐合同只买手机”。比如说,不是docomo的用户,却到docomo店铺当中只想买一部该版本的手机,这就是“移动机物品销售”。

これ自体はシンプルな行為であるのだが、改正電気通信事業法第27条の3では「端末の単体購入を拒否してはならない」と定められている。つまり、移動機物品販売を拒否することは法律違反なのだ。

虽然这本身是一件很简单的事情,但在《电气通信事业法》修正案第27条之3当中却规定“运营商不得拒绝用户购买单机的要求”。也就是说,拒绝单机销售是违法行为。

これが冒頭のような騒動とどう関係してくるのか。

那这又与开头的骚动有何关系呢?

■「販売条件なしの割引」につけ込まれると…

■一旦被“无销售条件的折扣”钻了空子……

3大キャリアは端末の安売りという翼をもがれたのだが、抜け道を発見して「安売り」を復活させた。端末の販売価格そのものを引き下げたのだ。

虽然三大运营商被摘掉了终端降价的“翅膀”,但却发现了另一条“降价”的捷径。那就是降低手机终端的价格。

たとえば、キャリアが「他者からの乗り換えユーザーに、定価10万円のiPhoneを0円で特価販売したい」と考えたとする。前述のように、法律で決められた値引きは税込み2万2000円までなので、法律にのっとると7万8000円までしか値引きできない。

例如,若运营商“想把定价10万日元的iPhone以特价0日元卖给从其他运营商转过来的用户”。那正如前面说的,由于法律规定最大折扣为税后2.2万日元,那依据法律,定价10万的手机最低只能降价到7.8万日元。

しかし、「販売条件なしでの割引」の上限は改正電気通信事業法によって定められてないため、いくらでも値引きができる。

然而,《电气通信事业法》修正案并没有规定“无销售条件的折扣”上限,所以这样来看就可以无限降价。

そのため、「新規契約のオマケ」である2万2000円に、「端末を買えば無条件でついてくる割引」の7万8000円を足すと、割引額は10万円になり、0円でiPhoneを提供することが可能になるのだ。

因此,如果“新签约折扣”为2.2万日元,再加上“购买手机的无条件折扣”有7.8万日元,加起来就能降价10万日元,也就有可能0日元购买iPhone了。

この安売り方法には問題もある。7万8000円の割引は「販売条件なし」の割引なので、新規契約だろうが機種変更だろうが、移動機物品販売だろうが7万8000円が割引され、2万2000円でiPhoneが買えてしまうのだ。

不过这种降价方式也有问题。由于这7.8万日元的折扣是“无销售条件”的折扣,所以无论是新签约、变更终端还是单机销售,都会有7.8万日元的折扣,所以客户只需要2.2万日元就能购买到iPhone。

今年3月には、iPhone12 64GBを0円~9800円程度で販売する特価セールが多くの販売店で見受けられた。しかし、これは前述の「端末を買えば無条件でついてくる割引」をうまく利用したものだ。そのため、のりかえ契約時にiPhone0円セールを行っているお店は、客に「端末単体でiPhone12を売ってくれ」と言われたら、2万2000円で売らねばならなくなる。

今年3月,很多店铺都有0~9800日元特价抢购iPhone12 64GB的活动。而这些就是灵活利用了刚刚说的“购买手机的无条件折扣”。那么,如果客户在更换运营商时去的是有0元购iPhone促销的店铺,那只要客户要求“我只想买一部iPhone12”,运营商就不得不以2.2万日元的价格卖给客户。

未使用品iPhone12 64GBの市場相場は、だいたい7万円。回線契約を獲得できずに2万2000円で売ってしまったら、5万円近い大赤字だ。

全新iPhone12 64GB的市场价格大概是7万日元。如果不签合约单机销售的话,2.2万日元卖出对于运营商来说就是将近5万日元的亏损。

■売らないのは法律違反…回線契約も獲得できず、安売りする羽目に

■不卖是违法,合约签不到,最后只能降价

言うまでもなく、このセールを打つ目的は安売りの端末を引き換えに自社回線を契約してもらうことだ。契約数が伸びなければキャリアから分配される報奨金は減っていき、最終的には閉店の憂き目に遭う。そのため、端末単体で購入されると端末を安く持っていかれてしまうだけでなく、回線契約を獲得するための武器を失うことになり、二重で痛手となる。ショップにとって単体購入を行う客は「招かれざる客」だ。

毋庸置疑,这种促销方式的目的就是以手机降价换取合约签约。合约数量不增加,分配给各运营商的奖金就会减少,最后很容易走向倒闭。因此,单机销售不仅能让客户低价获得手机终端,还让运营商失去了与客户签订合约的一大武器,可以说是二次打击。对店铺而言,购买单机的客户就是“不请自来的客户”。

実際、単体購入を申し出る客に対し、「在庫がないのでお売りできない」と虚偽の申告を行う販売店は多く存在する。今年3月14日に総務省が発表した報告書によれば、情報提供窓口に寄せられた701件の通報の中で、394件が「端末単体販売拒否」「利益提供の超過疑義」に関するものだったという。

实际上,很多店铺会对希望购买单机的客户谎称“店里没货无法销售”。据今年3月14日总务省公开报道显示,在信息提供窗口的701件通报当中,有394件是关于“拒绝单机销售”“让利过高”的内容。

転売目的の「転売ヤー」からすれば1台買うだけで十分な利益が得られるのだから、ある程度のもめ事を承知で単体購入を強行する気持ちは理解できる。そのうえ、「売らないのは法律違反」なのだから、ある程度強気に出ることもできるし、録音を回して証拠をつかめば、恫喝に近い立ち回りも可能だろう。

在专做倒卖的“黄牛”眼中,买一台手机就能获得足够多的收益,所以能够理解有一些人在知道可能会引发一定争吵的前提下还要强行购买单机的心情。此外,因为“运营商不卖就是违法”,所以人们也有底气,某种程度上态度也能强硬起来,加上用录音抓住证据,就能用类似于威胁的手段与店铺周旋。

下一页:黄牛独胜是因为“钻了法律的空子”吗?>>

■転売ヤーの独り勝ち状態

■黄牛独胜状态

誤解のないように書いておくと、この改正電気通信事業法の施行前から、携帯電話の転売を目的とした契約は存在した。しかし、これはショップと転売ヤーの「共犯関係」であり、今回のように店側だけが一方的に損をするようなものではなかった。

为了不引起误解,这里要说的是,在《电气通信事业法》修正案生效前,有专门以倒卖手机为目的的合同存在。然而,这时店铺与黄牛是“共犯”,而不是像现在一样,只有店铺一方承担损失。

たとえば月末が近くなり、契約数がノルマにどうしても足りない場合。ショップはのりかえ契約時に特価で機種を提供すると、目ざとい転売ヤーが来てのりかえ契約をしてくれる。転売ヤーは契約ルールや手続きを熟知しているから、店頭でモタつくこともない。イチかバチかで店頭に来た“素人”に営業をかけるよりも安全かつ迅速に契約を得て、ノルマ未達のピンチを回避することができるわけだ。

例如,临近月末签约数量没有达到营业额要求时,店铺就会在签约时以特价提供机种,这时眼尖的黄牛就会来签约。因为黄牛熟知签约规定和手续,所以不会在店内花费太多时间。比起招待那些不确定会不会签约的“普通人”,与黄牛签约反而能更安全迅速的获得合约,也能规避达不到营业额的危机。

また、携帯電話には「各キャリア1名義あたり5回線まで」という保持の上限がある。これによって、1人が利益を乱獲する状態はある程度抑止されていた。

此外,在日本,手机有一个“个人可以在各运营商最多签订五项合约”的上限。因此,某种程度上也能规避个人投机取巧的风险。

しかし今回の移動機販売による転売ヤーの跋扈は話が別だ。移動機販売は回線契約を伴わない販売方法のため、1人で何度でも端末を買うことができてしまう。転売ヤーにとってはやりやすいことこの上ない状況だといえるだろう。

然而,本次由于单机销售的规定造成的黄牛一家独大就是另外一码事了。因为单机销售是一种与签约解绑的销售方法,所以一个人可以多次购买手机终端。对黄牛而言,倒卖手机更是容易。

■転売ヤーは「ズルい」のか

■黄牛太“狡猾”?

ここまで読んでいただいた方の多くは「法律の不備を突いて儲けるなんて、転売ヤーは汚すぎる」という感想を持ったのではないか。いずれにしても、自分とはあまり関係のない世界という感がある。

读到这里,很多人可能会觉得“钻法律的空子,黄牛太过分了”。但无论如何,总觉得这件事和自己没什么关系。

だが、日本に住んでいる人でこの問題と関わりのない人は、ほとんどいないと断言できる。それはなぜか。キャリアが端末を割引販売する原資は、当然ながらキャリアの得た営業収益から捻出されているからだ。それはつまり、「あなたが転売ヤーの食い扶持を支払っている」ということに他ならない。

然而,笔者可以断言,只要你生活在日本,这件事就一定和你有关。为什么呢?运营商的销售折扣出自它们的营业收益。也就是说,“正是你助长了黄牛的风气”。

格安SIMユーザーであっても同様だ。格安SIMはキャリアから回線を間借りすることでサービスを提供しており、収益の一部はキャリアに還元されている。そのため、「私はドコモもauもソフトバンクも使っていないから、関係がない」とは言えないのである。

廉价SIM的用户也是如此。廉价SIM是从运营商合约当中借出后提供给用户的服务,一部分收益会返还给运营商。因此,没有人可以说“因为我没用docomo、没用au也没有softbamk,所以和我没关系”这种话。

携帯キャリアがスマートフォン本体をいくらで仕入れているのかは不明だが、前述のようにiPhone12を2万2000円で販売したら、赤字なのは間違いないだろう。大サービスの割引原資は、あなたが支払った料金だ。

虽然不知道手机运营商是多少钱从官方进货的,但如果如上文一般,用2.2万日元的价格卖出一部iPhone12的话,无论如何都是亏损的。因为折扣的来源资金正是你支付过的套餐费用。

私自身も不健全な状況ではあると思うが、転売ヤーを批判するつもりはない。法律で認められた範囲であれば、誰もが自らの利益のために最善手を打つ権利があると思う。

笔者本身也不是完美的,所以并没有批判黄牛的意思。因为只要是在法律认可范围内的事情,任何人都有权利为自己谋取最大利益。

■ふるさと納税の返礼品に金券を選ぶのは「ズルくない」のか

■在“故乡税”的礼品中选择兑换券就“不狡猾”吗?

私の家の近所には、スーパーが数件ある。その日の気分でどこに行くかを決め、肉や野菜などの食材を買うのだが、スーパーへ行く前にチラシをチェックして、安い方のスーパーを選ぶようなことはしない。おそらく、ご近所の主婦から見れば無駄遣いだろう。この場合、私がスーパーマーケットに対するリテラシーを持っていないから、無駄なお金を払っていることになる。では、チラシを比較して「スーパーマーケットでお得に買い物する主婦」はズルいのだろうか。

笔者家附近有几家超市。笔者会根据心情决定去哪家买肉和蔬菜等食材,而不会看哪家的传单更优惠去哪家。可能这在附近的主妇眼里是很浪费的吧。这种情况下,由于我对超市没有明确的认识,所以浪费了钱。那么,比较哪家超市有更优惠后“去便宜的超市买便宜东西的主妇”是不是就很狡猾呢?

以前、ふるさと納税で大阪府泉佐野市や静岡県小山市が返礼品に金券を用意し、多数のふるさと納税を集めたことがあったが、「換金性の高いプリペイドカード」の返礼品は総務大臣による通知で禁止されていた。

之前,大阪府泉佐野市和静冈县小山市会为交故乡税的人准备兑换券作为回报,虽然这种方式能够募集很多故乡税,但总务大臣下达通知后,禁止使用“兑换性高的预付卡”作为回报。

しかしながら納税者にペナルティーはないため、多くのメディアで取り上げられたし、実際にふるさと納税でこれらの自治体を選んだ人も多いだろう。これも感情的な面で言えば「ズルい」と思うし、国の財産である税金を盗んでいるわけだから、ある意味では携帯キャリアから金を(間接的に)奪う移動機販売よりも悪質だと思うのだが、なぜかこちらを批判する声は少ない。

但是,由于纳税人不会交罚金,再加上很多媒体报道,所以实际上有很多人在选择故乡税捐献地时都会选择这些自治体。这在情感上来说也是“很狡猾”的,因为这也是变相盗取税金这一国家财产的行为,所以从某种意义上来讲,这比单机销售这种间接从手机运营商手里抢钱的行为更加恶劣,但人们对这件事的批判却很少。

■「端末代金と通信料金の完全分離」は愚策だった

■“手机终端费用与套餐费用的完全分离”是项愚蠢的政策

私個人の意見で言えば、回線と割引のセット販売自体は所持できる回線数に上限がある以上、無限に特価を享受することはできないため、これを廃止してしまった「端末代金と通信料金の完全分離」は愚策だったと思っている。

要说笔者个人的意见,针对合约与终端折扣捆绑销售本身来说,由于每个人可以开通的合约数量有上限,不可能无限度地享受特价,因此废止了这种销售方式的“手机终端费用与套餐费用的完全分离”是项愚蠢的政策。

しかし一度禁止となった施策が復活するとは思えないので、「1名義、もしくは1機種につき特価販売は年間〇回まで」と、割引が適用できる回数に上限を定めてしまえばこうした状況は緩和されると思う。既に一部キャリアでは、こうした運用を行う動きも出ているようだ。

然而,禁止了的政策很难再次开通,那么,规定出可以使用折扣的次数上限可能能够缓和目前的情况,比如“每个人或者一个机种一年可使用N次特价优惠”。而且一些运营商似乎也开始推出这类政策。

もちろん、これでも一部の転売ヤーは名義を借りるなど、何らかの方法で突破を図ってくるだろうし、販売履歴を審査するキャリア側の負担は増える。それでも現状よりはマシになるはずだ。ただし、これだけでは前述したような「端末を割り引いてくれない大手キャリアを使う理由がない」という問題は解決していないため、応急措置にしかなりえない可能性は残る。

当然,即便如此,一部分黄牛还可以租借个人信息,或者用其它方法钻空子,而审查购买记录这一手续也会增加运营商的工作负担。但这也比保持现状要好得多。不过,光凭这些还无法解决上文提到的“手机不打折就没理由再用大运营商”问题,所以它依然可能只是一项应急措施而已。

■制度の隙が、人を転売ヤーに変えてしまう

■制度的空子让每个人都变成了黄牛

転売ヤーは制度の隙を突いてくる。転売行為を止めたいのであれば、制度そのものを変えるしかない。……と、きれいに結論付けたいところだが、移動機販売が流行してからはインターネット上では移動機販売で端末を購入し利益を出すためのマニュアルなどが販売されるような状況になっているし、SNS上で携帯電話の転売に関するトピックを大っぴらに話す人も増えた。

黄牛就是在钻制度的空子。若想制止倒卖行为,就必须要整改制度本身——虽然很想干净利落地得出这个结论,但自单机销售实施后,网络上就出现了通过这种销售方式谋取利益的指南教程。各大社交平台上也有越来越多的人开始大肆讨论手机倒卖相关的话题。

携帯電話の転売シーンは、電気通信事業法の改正前後で状況が大きく変化したように感じられる。恫喝を行うような行為がまかり通るようになったのも、法改正が行われたからだ。

倒卖手机的现象在《电气通信事业法》修正前后发生了巨大的变化。也正是修正案的实施,才让威胁恫吓等行为不断横行。

そうなると「転売ヤーが制度の隙を突いてくる」のではなく、「制度の隙が、人を転売ヤーに変えてしまう」のではないだろうか?

如此一来,就不再是“黄牛在钻制度的空子”,而是“制度的空子让每个人都变成了黄牛”。

そうなると、転売行為が行われないような制度設計を行う必要があるのだが、利益を目的とした携帯電話の購入や販売はポケベルやPHSの時代から存在している。短絡的に「これを変更すれば、すべてうまくいく」という簡単な話ではない。

因此,我们就必须要制定一项阻止倒卖行为的制度,但以盈利为目的购买和销售手机行为从BB机和小灵通时代就已经存在。因此不能简单笼统地认为“只要改变了这些就能解决所有问题”。

今まで一般人から見て携帯電話の世界は「複雑で難しいから」という理由で、非常に身近であるにもかかわらずスルーされがちな分野だった。今回の転売問題で多少なりともスポットライトが当たり、前向きな議論が行われることを祈っている。

一直以来,在普通人眼中手机的世界是一个非常熟悉却容易被忽视的领域,原因就是它“复杂难懂”。希望这次的倒卖问题多少能引起大家的警醒,让大家积极地进行讨论。

翻译为沪江日语原创,未经授权禁止转载。

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