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日媒评论:中国Z世代的就业现状

鱼儿 译 2022-02-03 06:40

中国教育部、人力資源社会保障部は、2022年の大学・大学院などの卒業者数が1,076万人にのぼり、過去最多となる見通しとなると発表した。2022年は昨年より167万人増加し、初めて1,000万人を突破することになる。

据中国教育部、人力资源社会保障部统计,2022年高校应届毕业生(含本科生及硕士研究生)将达到1076万人,创历史新高。较去年增长167万人,总人数首次突破1000万人。

近年、大学・大学院卒業の新卒者が増加する中で、若年層、新卒者を中心とした就業は、政府が抱える大きな課題となっている。例えば、国家統計局は、2020年6月時点で新卒者を中心とした20~24歳の失業率が19.3%にまで上昇したとした。

近年来,高校应届毕业生人数持续增长,年轻人特别是应届生的就业问题早已成为政府关注的一大问题。据国家统计局表示,截止到2020年6月,以应届毕业生为主体的20~24岁年轻人的失业率已上升到19.3%。

その背景には、新卒者の増加に加えて、新型コロナの影響から求人件数が減少し、面接など就職活動にも一定の制限があった点を指摘している。2021年については16~24歳までの失業率は15.4%としつつも、「そのうち20~24歳の新卒者を中心とした失業率は更に高いであろう」という表現にとどめている。

报告中指出,除了毕业生人数的增加,新冠疫情也给就业带来了非常大的负面影响,岗位缩减、面试等求职活动受限。2021年,16~24岁人群的失业率为15.4%,报告中写道“这其中,以应届毕业生为主体的20~24岁年轻人的失业率更高”并未进一步说明具体失业率数值。

中国において生産年齢人口が減少し、労働力が低下局面にある中で、求職側の経験不足といった要因のみならず、雇用や求職におけるミスマッチも多く発生している。

中国劳动力人口下降,劳动力短缺现象日益加剧,就业难不仅仅是因为求职者的经验不足,招聘与求职两方存在许多不平衡现象这也是其中一大因素。

教育部はこのような状況に即して通知を発出しており、そこからは新卒者の就職を何としてでも進めたい様子が見えてくる。通知では、大学側の更なるサポートやネット活用、中小企業による求人の促進を求め、企業側には新卒者採用における税金の減免策の活用を促すとした。

教育部针对该现状下达了一份通知,表明要尽可能推动应届毕业生就业问题。要求高校需向学生们提供更多的支持,促进高校毕业生与中小企业供需对接,并推出企业招聘应届毕业生可减免税收的优惠政策。

学生に対しては、起業の促進やデジタル化関連の新たな個人事業への就業を提起するなど、企業や組織への就職にこだわらない就業の多様化を目指そうとしている。更に、政策的な面からは、貧困農村地区における振興事業や無医村での医療業務への従事なども増強するとしている。

政府帮扶学生自主创业,倡导学生们去数字化相关的私营企业就职,敦促就业多样化不局限于企事业单位。还推出了就业相关的政策,呼吁大学生投身于贫困乡村振兴事业以及乡村医疗产业服务等等。

加えて、人力資源社会保障部などは、ハイテク分野における人材不足の改善に向けて、技術者育成や技能研修に力を入れると発表している。

另外,人力资源社会保障部等部门已经宣布,今后将致力于培养技术人员和技能培训,以改善高新技术产业人力资源短缺的现状。

Z世代:IT分野への就職は2割、転職希望も3割

Z时代:20%的人希望从事IT工作,30%的人有跳槽意向

では、新卒者など若年層は自身の就職についてどのように考えているのであろうか。中国の人材コンサルティング会社の智聯招聘は、Z世代(主に1995年から2009年までに生まれた世代)の就職について調査結果(「Z世代職場現状与趨勢調研報告」、2021年9月発表)を発表している。

那么,应届毕业生对自身又有着怎样的职业规划呢。中国人力资源咨询服务公司·智联招聘调查分析了Z世代(1995年至2009年出生的一代人)的就业现状,并于2021年9月发布了一份名为《‘Z世代职场现状与趋势调研报告’》的报告书。

調査によると、働くZ世代における就業分布(男女別)としては、上位から男性は技術(28.1%)、販売(10.7%)、生産・加工(10.6%)となった(図表1)。一方、女性は事務職(16.1%)、財務・会計・監査(12.1%)、販売(10.2%)となっている。

根据调查结果,Z世代从事岗位分布(区分男女)男性从高到低依次为技术(28.1%)、销售(10.7%)、生产·加工(10.6%)。女性顺次为行政文员(16.1%)、财务·会计·审计(12.1%)、销售(10.2%)。(详见图1)

特に男性は技術職が突出して多く、およそ3割に達している。技術系への就職に関しては、社会のデジタル化や、それに伴うIT人材の確保と無関係ではないであろう。図表2より、IT分野の就職者の割合を世代別でみた場合、Z世代である95後(1995年以降1999年までに生まれた人)では14.7%、00後(2000年以降生まれた人)では20.1%を占めている。

特别是男性员工更多分布在技术岗位上,占比近乎达3成。这与社会数字化以及产业发展对IT人才的需求有紧密联系。图2详细分析了IT行业就业者的世代分布及所占比重,作为Z世代的95后(1995年至1999年期间出生的人)占比14.7%,00后(2000年以后出生的人)占20.1%。

また、IT分野への転職・就職を希望する人については、10代を中心とした00後で全体のおよそ3割を超える状況にある(図表3)。

此外,在想跳槽至IT行业或希望从事IT工作的就业人群中,00后占比超过30%(详见图3)。

では、Z世代は就職活動をし、働いていく上でどのような点に注目しているのであろうか。図表4はZ世代が求職に際して注目する内容を男女別に示したものである。

Z世代在求职和就职时更看重些什么呢。图四显示了不同性别Z世代的求职关注点。

それによると、注目点の上位は男女とも給与・福利厚生(男性:91.3%、女性:93.5%)、次いで仕事量や残業の多さ(男性:59.4%、女性:65.2%)、会社の雰囲気(男性:53.0%、女性:58.8%)となっている。

不论男女Z世代最关注的就是薪资水平·福利待遇(男性:91.3%,女性:93.5%),其次是工作强度·加班时长(男性:59.4%、女性:65.2%),以及工作氛围(男性:53.0%、女性:58.8%)。

 

企業理念(男性:22.3%、女性:25.9%)や、企業規模・人気(男性:11.0%、女性:14.4%)などの要素はそれほど注目が高くない点も興味深いと言えよう。また、男女別で見た場合、女性は男性よりも自宅からの距離(男性:36.2%、女性:49.4%)、執務環境(男性:35.5%、女性:42.6%)といった点をより注目している。

比较有意思的是,企业价值观(男性:22.3%、女性:25.9%)和企业规模·名气(男性:11.0%、女性:14.4%)等方面反而没有很高的关注度。另外,女性比男性更看重通勤距离(男性:36.2%、女性:49.4%)和办公环境(男性:35.5%、女性:42.6%)。

 一方、就職時に重視する内容を世代別にみた場合はどうであろうか。以下では、X世代(主に1960~1970年代に生まれた人。図表5では65後、75後が該当)、Y世代(ミレニアム世代とも呼ばれ、1980~1990年代に生まれた人。図表5では85後が該当)とZ世代(図表5では95後、00後が該当)に分けて見てみる。

再来看一下各世代就业人群求职是更看重的因素。具体分为,X世代(1960~1970年间生人,对应图5中的65后、75后);Y世代(也称为千禧一代,1980~1990年间生人。对应图5中的85后);Z世代(对应图5中95后、00后)。

図表5によると、Z世代が就職時に重視すると最も多く回答しているのは、収入の高さや福利厚生の充実(図表5-(1))であり、およそ6割が重視すると答えている。この項目については、X、Y、Z世代と世代が若くなるにつれて重要度が高くなっている。一方、企業理念への賛同や業務目標の実現については、X、Y、Z世代と世代が若くなるにつれて重要度は低くなっている(図表5-(5))。

图5中显示,Z世代就职时最关注的因素是高收入和优渥的福利待遇(图5-1),有60%的受访者选择了该选项,同时,就业者年纪越小对该选项的重视度就越高。反观“认同公司的价值观,能在工作中实现职业理想”这一选项,就业者越年轻对其的重视度越低(图5-5)。

更に、仕事が忙しくなく、趣味や副業の充実を重視する傾向(図表5-(6))は特にZ世代が高く、例えばZ世代の00後はY世代の85後よりもおよそ9ポイント高くなっている。一方、仕事の内容への興味や自身の力の発揮について注目してみると、Z世代(95後:45.0%、00後:49.4%)は、Y世代(85後:47.0%)、X世代(65後:51.7%、75後:52.2%)とそれほど大きな差はない点がうかがえる(図表5-(2))。

此外,Z世代也格外看重“工作强度较小,可以有更多的时间投入到个人爱好或是发展副业”(图5-2),00后比85后高出约9个百分点。另一方面,三个世代都认为“对工作内容感兴趣,能发挥自己特长与创造力”是极为重要的求职因素,具体为,Z世代(95后:45.0%、00后:49.4%)、Y世代(85后:47.0%)、X世代(65后:51.7%、75后:52.2%)(图5-2)。

昨年は若年層を中心としたライフ・スタイルの1つ「躺平」(タンピン)が話題となった。タンピンの本来の意味は、寝そべるや横たわるである。そこから派生して、競争社会から自主的に離脱し、結婚や出産などのライフイベントを回避し、家や車といった高額消費のみならず普段の生活などの消費も抑える低消費、低意欲の生き方を指している。確かに、経済的に恵まれた時期に育ったZ世代は、それより前のX、Y世代と比較して、仕事よりは自身のプライベートな時間や生活をより大切にし、快適に過ごそうとする様子は見えてくる。

去年,一种被称为“躺平”的生活方式在年轻人间走红。躺平一词的本意是指睡觉或躺下。以此派生出一种低消费、低追求的生活方式,即主动放弃竞争,不结婚不生育,不仅避免买房买车等高额消费同时也克制日常花销。的确,比起X、Y世代,Z世代成长的经济环境较为优渥,他们更重视自己的私人时间和个人生活,更看重生活的舒适与平稳。

しかし、そうだからと言って、タンピンに代表されるような無気力というわけでもなく、自身の力が発揮できる仕事を重視し、仕事を通じて技能を高め、レベル向上を目指すという点はそれ以前の世代とそれほど変わらない点もうかがえる。

然而,“躺平”不代表消极,躺平族同样重视能够发挥自身能力的工作,并希望在工作中提高自己的能力,从这一点上看,他们与前世代并无不同。

Z世代:仕事をする上で直面する大きな課題は、働く上での意味を見出すこと

Z世代:工作中面临的一大挑战就是寻找到工作的意义

図表6によると、Z世代は仕事の価値や意義などのやりがいが見いだせていない(図表6-(1))が全体の5割を超え(95後:54.7%、00後:53.7%)、仕事の忙しさとそれに収入が見合っていないという不公平感を感じている(図表6-(2))が4割を超えている(95後:45.2%、00後:42.7%)。

根据图6,过半的Z世代(95后:54.7%、00后:53.7%)认为感受不到工作的价值和意义(图6-1),超40%的Z世代(95后:45.2%、00后:42.7%)认为工作强度太大与收入不成正比(图6-2)。

また、会社が定める規程などへの適合が難しいとする95後は00後よりも8.3ポイント高かった(図表6-(5)、95後:30.9%、00後:22.6%)。その一方で、自身の能力不足を認めるのは00後が95後よりも6.7ポイント高かった(図表6-(9)、95後:7.7%、00後:14.4%)。

另外,有30.9%的95后不认同公司现行的管理方式和规章制度,这比00后高出8.3个百分点(图6-5,95后:30.9%、00后:22.6%)。另一方面,承认自身能力欠缺难以胜任岗位要求的00后比95后高出6.7个百分点(图6-9,95后:7.7%、00后:14.4%)。

このように、Z世代は、自身の能力を伸ばすことに意欲的ではあるものの、それに対応する企業内研修が少ない点に悩みを抱えている。しかし、社会がデジタル化で大きく変革し、経済的にもこれまでと比べて大きく恵まれた中で育ったZ世代にとっては、X世代、Y世代とは“働く”ということの意義や価値が異なるのであろう。雇用主側が評価方法や育成の仕方、働き方などについて、彼らのニーズに即したものへとフレキシブルに変えていかなければ、Z世代はそこから簡単に離脱してしまう可能性もある。

Z世代虽然有意提高自身能力,但面临着企业内部培训力度不够的问题,为此倍感烦恼。社会正顺应数字化进程因而发生了巨大的革新,经济环境大势向好,成长在这一背景下的Z世代他们所寻求的“工作”意义与价值必然与X世代、Y世代大有不用。如果企业在评估、管培、工作方法等方面不能做出灵活的改变,恐怕很难调动Z世代的热情。

本内容为沪江日语原创翻译,严禁转载。

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