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红白歌会不再是“回顾一年的国民性节目”?!

米亚 译 2017-06-06 11:59

大晦日恒例「第68回NHK紅白歌合戦」の司会者に下馬評通り女優の有村架純と嵐の二宮和也(昨年は相葉雅紀だった)が決まった。

年末惯例的“第68届NHK红白歌合战”的主持如传闻一般由女演员有村架纯和岚成员二宫和也(去年为相叶雅纪)担任。

下馬評通りというのは、嵐のメンバーによる司会は2020年の東京五輪の年まで「順番に続く」と言われていた。もっとも、二宮の場合は来年、元SMAPの木村拓哉と映画で共演が決まっていることから、今回は「紅白」でのアピールを狙ったのだろう。有村については既に「内定」の情報が出ていただけに既定路線だった。

所谓正如传闻,指的是有岚的成员将在2020年东京奥运会到来之前“挨个接力”担任主持的说法。原本二宫就要在明年和原SMAP成员木村拓哉共同出演电影,这次“红白”的表现有利于之后的宣传。而有村更是有“内定”的消息传出,可以说是板上钉钉的事。

ちょっと意外だったのは総合司会にウッチャンナンチャンの内村光良を抜擢したことぐらいだが、だからと言って大きな驚きではない。結局、司会者には意外性も何も全く感じない。おそらくファン以外はまるでワクワク感のない顔ぶれだったに違いない。

让人有些意外的是由搞笑组合ウッチャンナンチャン的内村光良担任综合主持人,但也并不会大吃一惊。从结果上来看,主持人的选择没有任何意外,也难有任何感想。恐怕除了粉丝之外大家很难对此有所期待。

と、その瞬間、なぜか今年の「紅白」の全容が分かってしまったような感じがするから不思議である。「紅白歌合戦」は、てっきり国民的な音楽番組だと思っていたが、もはや年末のバラエティー色の濃い、それこそ、かつて民放がやっていた「年忘れ歌合戦」かなんかの“拡大版”だと言ってもいいかもしれない。

而在这一瞬间,这种不知为何已经完全了解了今年“红白”全貌的感觉,倒是让人很不可思议。说起“红白歌合战”,原本是一档国民规模的音乐节目,但现在已是年末综艺色彩很强的节目,几乎可以说是过去民放电视台做过的“忘年歌合战”之类节目的“扩大版”。

そういった意味でも、今回の司会者は全体を見る“導入口”になった。

在这一意义上,本次的主持可以说是看穿整体的“导入口”。

NHKにとっては受信料徴収の口実にも

对NHK来说征收收视费的借口也是一大原因

正直言って今さら「紅白」に期待するものなんてない。ただ、ギョウカイの中に身を置くものとして、とりあえず「1年の総決算」としての“忖度”のようなものかもしれない。この時期になると不思議と「紅白」について語り出してしまう。なぜか?

老实说,到如今已经不再期待“红白”。只是作为身处业界的一员,姑且会将红白作为“一年总清算”而有所猜测。到了这个时期就是会不自觉地讨论一些关于“红白”的事情。为什么呢?

おそらく、いくら視聴率が下がったと言っても40%という数字をとっているのも事実だ。今時、40%の視聴率なんて数字は驚異的である。この部分ではやっぱり“国民的オバケ番組”であることは間違いない。“腐っても鯛”と言ってもいいだろう。

恐怕是因为就算收视率再怎么低也会获得40%收视的事实吧。如今,40%的收视率可以说是十分惊人的了。在这一点上来讲红白无疑是一档“国民规模的怪物级节目”。也能说是“瘦死的骆驼比马大”吧。

それに、これだけ数字を取れば、NHKにとっても“受信料徴収”の口実になる。

而且如果收视能达到这种数字的话,对NHK来说也能成为“征收收视费”的借口。

さて、その司会者に続いて16日には出場歌手も発表された。しかも早朝10時である。出場歌手については、例年だったら11月下旬、年によっては12月にズレ込んでの発表だったが、今年は実に進行が早い。

那么,在公布了主持人之后,11月16日也发布了出场歌手。而且还是在早上10点。关于出场歌手的公布,历年是在11月下旬,有时候还会在12月初公布,今年实在是早了许多。

「準備に余裕を持たせたかった」「盛り上げる時間を長く持たせたかった」

“想要有更多时间准备”“想要维持更长时间的热烈气氛”

などなど、業界内では色々と言われているが、おそらく局内で深刻化している“働き方改革”が微妙に関係しているのかもしれない。

等等等等,虽说业界的说法纷纭,但恐怕还是与局内日益深刻化的“工作方式的改革”有着千丝万缕的关系吧。

“目玉歌手”よりバラエティー色のある賑やかな「紅白」に

比起“热门歌手”更注重综艺色彩的浓厚,想要炒热气氛的“红白”

今年は例年以上にヒット曲に恵まれない1年だった。振り返ってみて思い出す曲もない。本気で人選を考えたら不眠不休になりかねない。そこで人選は、各プロダクションの“ご意向”で…と言うことになるのかもしれない。

与以往相比,今年似乎是少有热门曲的一年。回顾一整年没什么值得一提的歌曲。如果真的要认真思考人选,恐怕要不眠不休了。因此人选可能就是听从各大公司的“意向”。

最終的には出場歌手よりも、NHK的にはいかにバラエティー色のある賑かな「年忘れ紅白」を演出するかが腕の見せどころだと考えているに違いない。

说到底,比起出场歌手,NHK更看重演出,觉得制作出综艺色彩浓厚的热闹“忘年红白”才是真本事。

論より証拠、出場者の発表前にスポーツ紙は“内定記事”のオンパレードだった。

事实胜于雄辩,演出者发表前的报纸中“内定新闻”就已经层出不穷了。

女性ボーカルグループのリトルグリーンモンスター、女性3人組のSHISHAMO(シシャモ)韓国のガールズグループ、TWICE(トゥワイス)、演歌歌手の丘みどり、男性3人組のWANIMA(ワニマ)、竹原ピストル、三浦大知、エレファントカシマシ、さらにHey!Say!JUMP…。トータス松本を除いたら、ほぼ全員の初出場は事前に出まくっていた。Hey!Say!JUMPに至っては、デビュー10周年記念のイベントで内定を明かしていたほどだ。ここまできたら、もはやNHKというよりプロダクション主導で総てが動いているというしか言いようがない。

女性歌唱组合little glee monster,女性三人组SHISHAMO,韩国女子组合TWICE,演歌歌手丘みどり,男性三人组WANIMA,竹原和生,三浦大知,The Elephant Kashimashi,还有Hey!Say!JUMP...。除了トータス松本,其他人将首次在红白登场的消息在公布前就已经甚嚣尘上了。Hey!Say!JUMP更是在出道十周年纪念会时就已经有内定的消息了。到了这一地步,红白与其说是NHK主导,更像是由各大制作公司主导的。

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初出場歌手にとっては“親孝行”程度の魅力

对首次出场的歌手来说就是“孝敬公司”程度的魅力

と言うわけで「紅白歌合戦」とは何か?

话说回来,“红白歌合战”究竟是什么?

(ベテラン歌手や常連歌手も含めて)芸能プロダクションにとっては「意地」や「プライド」であり、初出場の歌手にとっては、もはや「紅白」は“親孝行”程度の魅力にしか過ぎないかもしれない。もちろん“親孝行”も重要なことではあるが…。とにかく、時代と共に「価値」や「重み」のようなものは失われてしまっている。

(包括老牌歌手和经常出场的歌手)红白对于经济公司来说就是“野心”和“尊严”,而对首次出场的歌手来说,“红白”可以说有着“孝敬公司”程度的魅力。当然“孝敬公司”是很重要的...。总之,随时代变迁,红白的“价值”和“重担”在慢慢消失。

ちなみにだが、今年も“特別枠”というのがあって、そこでは今年、亡くなって10年目を迎えた作詞家の阿久悠さんや、今年亡くなった作曲家の平尾昌晃さんの追悼コーナーがあったりするのだろう。あるいは主題歌を歌う桑田佳祐が横浜アリーナから中継で出演して、司会の有村と朝ドラ「ひよっこ」を再現するに違いない。大阪府立登美丘高校ダンス部のバブリーダンスで、人気がアップしている荻野目洋子も、この枠での出演になりそうだという。

顺便一提,今年也有所谓的“特别环节”,今年估计将设计对迎来逝世十周年的作词家阿久悠先生以及今年离世的作曲家平尾昌晃先生的追悼环节吧。应该还有演唱晨间剧主题曲的桑田佳佑先生在横滨ARENA带来现场转播演出,和主持人有村一起让大家重温晨间剧《雏鸟》。另外因大阪府立登美丘高校舞蹈部的Bubbly dance而人气倍增的荻野目洋子或许也将在这一环节中出演。

いずれにしても、前述した通り、確かに視聴率も高いし、ある意味では「1年の総決算」として忖度している部分もあるが、現実的には1年を振り返る国民的音楽番組と言い切るには無理もある。それは、今回の出場歌手を見ても分かる。

无论如何,正如前面所说,红白收视率的确很高,这一意义上仍可以将红白作为“一年总清算”来考虑,但从现实角度来讲,它已经很难说是一档回顾全年的国民性音乐节目了。这一点从今年的出场歌手中就能略知一二。

“歌は世につれ世は歌につれ”は過去の話

“社会造就歌曲,歌曲反映社会”已经是过去了

いつ頃だったか。「歌は世につれ世は歌につれ」と言われたのは。だが、気づけば、それも過去の話。「昭和」が過ぎて、来年には「平成」も終わる。もはや、この“ことわざ”も化石になってしまうのだろうか。

“社会造就歌曲,歌曲反映社会(原句出自《日本国语大辞典》,意为歌曲是随着时代的变迁应时而生,世间万象也会随着歌曲的推陈出新而受其影响)”这一说法是从何时开始有的呢?但回过神来发现这已经是过去了。“昭和”已过,明年“平成”也将迎来终焉。这句“谚语”已经成为化石了吧。

しかし、歌はいつの時代も、時代時代の生活や世相、あり様などに影響を受けてくるものだと私は思っている。テレビドラマやCMとのタイアップ曲がヒットに結びついてきたのも、そういった部分があったのかもしれない。そして「紅白」は、その年を反映したものとして視聴者に浸透してきた。

然而,我认为歌曲无论在任何时代,都会受到时代的生活万象以及存在方式的影响。电视剧或是广告的合作曲之所以能火爆也是这个道理。而通过“红白”就能将反映这一年的曲子浸透到观众心中。

そういった意味からすると、2017年を振り返ると「森友·加計問題」に「北朝鮮問題」。あとは政治家による暴言と不倫などなど。敢えて芸能界的な話題で挙げるなら安室奈美恵の引退宣言ぐらいか…。

从这一意义上来讲,回顾2017年,从“森友·加计问题”到“北朝鲜问题”。还有政治家的谩骂和不伦等等。硬要说演艺界的热门话题也就是安室奈美惠的隐退宣言吧...。

かつて中森明菜に「紅白」に復帰した時の感想を聞いた事があった。すると明菜はポツリと振り返った。

过去也曾采访过中森明菜回归“红白”时的感想,那时明菜这样说。

「『紅白』の舞台裏って、みんなが集まってきて可愛いとか、カッコいいとか、綺麗だとか…。とにかく衣装やテレビの映り方とか、みんなで褒め合ったり、感想を言ったりしていた。それが楽しかったし、自分にとっての刺激にもなっていたんだけど、もう、違うのね。そんな雰囲気は全くなくって、みんな自分のことだけしか見ていないのかな…。やっぱり、衣裳のこととかでも、みんなに何か言ってもらいたいじゃないですか。そんな時、あぁ、ここは、もう私のいる所じゃないって…」。

“‘红白’的后台,大家聚在一起说着好可爱啊,好帅啊,好漂亮啊...。互相称赞着服装或是拍摄方法,并说着感想。这是件很开心的事,也是能让自己兴奋起来的事情,但现在,不同了呢。已经完全没有了这种氛围,是不是大家都开始只关注自己了呢...。毕竟好看的服装还是想要被大家称赞一下的不是吗?那时候就觉得,啊,这里已经不再是我该呆的地方了啊...”。

取材する記者、制作スタッフ、出場する歌手…立場によって考え方は違うのは当然だろう。しかし、「紅白歌合戦」の基本コンセプトは時代とともに大きく変貌してしまったことは確かだ。

采访记者,制作方工作人员,出场歌手......不同立场的人当然会有不同的想法。然而,“红白歌合战”的基本理念已经随着时代的变化发生了巨大的改变也是不争的事实。

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