沪江

词汇辨析:目くばり & 目くばせ

小小译 2016-03-28 10:05

Q:「現場の細かいところまで『目くばせ』をする」という言い方は、正しいのでしょうか。

Q:"就连现场的细微之处也看一下",这句话中“目くばせ”的用法正确么?

A:「目くばり」は「配慮すること」、「目くばせ」は「目で合図すること」です。

A:“目くばり”有“留意、无微不至”的意思,“目くばせ”是“递眼神示意”的意思。

解説:

まず「目くばり」は、「目〔=視線〕をいろいろなところに配る」というところからできたことばです。注意していろいろなところを見るという意味での「目をくばる」という言い方が、平安時代にはすでに表れています。現代語では、「目配り」のように漢字で書いても差し支えありません。語源が「配る」であるからです。

首先“目くばり”的意思是从“眼睛(视线)环视四周”而来的。用“目をくばる”来表示注意环顾四周的说法,在平安时代已经有所体现。在现代文中,用“目配り”这样的汉字来写也无妨。来源于“配る”。

一方「目くばせ」は、ことばの成り立ち複雑です。平安時代に「目をくはす〔=食わせる〕」という言い方がみられるのですが、これが「目で合図して知らせる」という意味であったと考えられています。この「目くはせ」が、その後「目くばせ」になったのです。つまり、「目くばせ」の「くばせ」は、語源上「配る」とは関係がありません。そのため、「目配せ」のように漢字で書くのは、「あて字」ということになってしまいます。『NHK漢字表記辞典』(p.554)では「目配り」「目くばせ」のように示しているのですが、これはこうした理由によるものなのです。

另一方面“目くばせ”这个词的前世今生比较复杂。平安时代时有“目をくはす〔=食わせる〕”这个说法,意思是“使眼色暗示”。这里的“目くはせ”,从那之后变成了“目くばせ”。也就是说,“目くばせ”中“くばせ”的来源跟“配る”并没有关系。正因如此,像“目配せ”这样的汉字写法就变成了“あて字”(类似汉语的“通假字”)『NHK漢字表記辞典』(p.554)中记载的是“目配り”和“目くばせ”,也是因为这个理由。

この2つのことばは、使われ方としても、もともと重なっていたところがあります。たとえば、江戸時代の浄瑠璃に「表の方へめをくばれば」という言い回しが表れているのですが、これは「外のほうを見ると」に加えて「外のほうに向かって目で合図をすると」という解釈も可能です。これは、「目くばり」が「目くばせ」の意味で使われた(と考えられる)例です。

这两个词,在使用方法上本来就有重叠的地方。例如,江户时代的“净琉璃说唱”中,有“留意表面”这样的措辞,再加上“看外面”,就可能有了“面向外面环顾四周”的解释。这是「目くばり」用作「目くばせ」意思的例子。

ウェブ上でおこなったアンケートでは、「目くばせ」を「目くばり」の意味で使った用法(「現場の細かいところまで『目くばせ』をする」)はおかしいという意見が、圧倒的多数を占めていました。

Web上进行的问卷调查中显示,把“目くばせ”当做“目くばり”的来使用(比如文章第一句的用法“現場の細かいところまで『目くばせ』をする”),觉得这种用法很奇怪的意见占绝大多数。

日本語の現状を探るために、ふだんからいろいろな人の言っていることに目くばりしています。話している人の顔をじっと凝視することが多いのですが、これ、目くばせしてるわけじゃないですからね。

为了探寻日语的现状,我平常总是留意各种各样人说的话。很多时候会凝视说话人的脸,但这并不是在递眼色哦。

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