沪江

被误解的日本文化:饭前双手合十?

佳魁译 2018-02-19 06:30

欧米の敬虔なクリスチャンが食事の前にお祈りをするシーン、映画やテレビで見たことがあるだろう。日本では手を合わせて「いただきます」という言葉を唱える。宗教に関わらずこうした「食事儀礼」は共通――と思われがちだが、実は日本国内でも地域によって微妙な差異が存在する。

应该在欧美电影、电视中看见过基督教饭前双手合十祈祷的场景吧。日本也会在饭前双手合十口喊“我开吃了”。大家可能会认为这是与宗教无关的日本全国性的‘饮食礼仪’,但其实不是,即使是在日本根据地方的不同也有所差异。

Jタウンネットでは2015年2月24日から3月16日までの21日間、ご飯の前に「手を合わせて『いただきます』」、普段からする?というテーマでアンケートを実施したところ、1039の投票数があった。

J-TOWN.NET在2015年2月24日至3月16日这21天里,进行了关于“你会双手合十口说'我开吃了'吗?”的问卷调查,共计投票数1039票。

選択肢は以下の4つ。
(1)合掌して「いただきます」と言う
(2)「いただきます」と言うが合掌しない
(3)合掌するが「いただきます」は言わない
(4)どちらもしない

选项如下:
(1)双手合十口说“我开吃了”
(2)说“我开吃了”不做双手合十
(3)双手合十不说“我开吃了”
(4)都不做

「いただきます」は言うけど合掌しない東北人

说“我开吃了”但不做双手合十的东北人

全国的にみると(1)~(3)の合計、つまり何らかの食事儀礼を行う人の割合は93.8%に達する。職場や外食先で食事をしている人の姿を見る限り、「そんなに多かったのか......」という気もするけれど、シャイな日本人のことなので、家庭でのみ実践しているケースも多々ありそうだ。

据全国统计1-3,施行饮食礼仪的人的比例达93.8%。但在职场和外面就餐时并不太常见,应该是腼腆的日本人仅在家里这么做吧。

日本地図で赤系に塗ってある都道府県は (1) の「合掌して『いただきます』と言う」の得票率が一番だった地域だ。全部で37都府県ある。得票率が高いほど赤が濃い。中国地方の5県の実施率はいずれも85%を超え、福岡も80.8%に達する。

在日本地图上涂红色表示的部分是都道府县中投票1(双手合十口喊开吃了)最多的地方。共有37个都府县。得票越高颜色越重。中国地区(冈山、广岛、山口、岛根、鸟取)的5县实施率超过85%,福冈也达到了80.8%。

一方で、(2)の「『いただきます』とは唱えるものの合掌をしない」に投票した人が多かったのが東北地方だ。

另外,2只说“开吃了”不做双手合十的投票数最多的地方是在东北地区。

上の日本地図で青色の5道県(北海道、岩手、宮城、福島、秋田)は、(2)の得票率が50%を超えた。また山梨と徳島は(1)と(2)が50%ずつだった。

上面的地图中蓝色表示的5道县(北海道、岩手、宫城、福岛、秋田)2的得票率超过50%。和德岛1和2的得票率各占50%。

寺数が多いのに「どちらもしない」が目立つ愛知

爱知县寺庙较多但“都不做”比率很高

「いただきます」のときに手を合わせる風習は、浄土真宗の教えと共通し、そこに由来を求める説もある。

说“我开吃了”的同时双手合十的习俗和净土真宗的教义相同,因此也有人认为其发源自净土真宗。

NHK放送文化研究所が1996年に実施した「現代の県民気質-全国県民意識調査-」によると、浄土宗、浄土真宗の信者が多いのは北陸、西日本、青森、香川など。北関東、福島、香川以外の四国などは天台宗·真言宗系、岩手、宮城、秋田、山形の東北4県は禅宗系がそれぞれ強い。山梨の多数派は日蓮宗系。

据NHK放送文化研究1996年所实施的“现代县民气质-全国县民意识调查-”,净土宗和净土真宗信者较多的地方在北陆、西日本、青森、香川等。除北关东、福岛、香川以外的四国等信天台宗·真言宗较多;岩手、宫城、秋田、山形等东北4县信禅宗教较多。山梨的多数派为日莲宗系。

青森を除く東北地方で(1)の得票率が低く、西日本に多い点を見れば、宗教、宗派の影響は皆無ではなさそうだ。たとえば、得票率が92.3%に達した広島県は浄土真宗の信者が目立つことで知られている。

除青森以外东北地区1的得票率低,但西日本得票率高,由此可见宗教宗派的影响还是存在的。例如:得票率高达92.3%的广岛县净土真宗信者尤为显著。

下の表は、(1)と(2)の得票率で上位に入った県と、人口数の多い東京、神奈川、大阪、愛知、埼玉の各都府県の傾向をまとめたもの。

下面表格是得票率高的1和2的县和人口多的东京、神奈川、大阪、爱知、埼玉等各都府县的倾向性总结。

大都市圏ほど「どちらもしない」に投票する人が増える傾向にある。それはある程度納得できるにしても、日本一お寺の数が多いといわれる愛知で、「どちらもしない」の得票率が17.1%もあったのは少々意外だ。

越在大都市,“都不做”的投票人数越有增多的趋势。这个多少可以理解,但是寺庙数量日本第一的爱知“都不做”的得票率达17.1%,有些让人感到意外。

ちなみに、「どちらもしない」の得票率が高かったベスト3は、愛媛が100%、福井が40%、山形と大分が33.3%。いずれの県も投票数が1ケタだった点は考慮しなければならない。

同时,“都不做”得票率最高的3个地方,爱媛达100%、福井达40%、山形和大分达33.3%。但必须考虑到这些县的投票数在10票以内。

ただ愛媛や山形、大分はともかく、福井は浄土真宗の信者の割合がとりわけ高い。同県における(1)の得票率は60%だったが、もう少し高くてもよさそうなもの。同様の傾向がある富山も決して合掌率は高くない。

但是,先不论爱媛、山形和大分,福井的净土真宗信者比率是很高的。但福井的1得票率只有60%,感觉再高一点也不奇怪。情况相同的福山的双手合掌率也不太高。

ところが石川は85.7%で全国有数の高水準と、同じ北陸でも微妙に温度差がある。浄土真宗だけではなく、別の何らかの要因がありそうだ。

然而,石川有85.7%的得票率处于全国较高的水平,同为北陆地区也有微妙的差距。不仅是净土真宗的原因,可能还有一些其他的因素。

「いただきます」は案外新しい習慣

“开吃了”其实是新习惯

そもそも日本の「古き良き伝統」と思われがちな「いただきます」の挨拶だが、篠賀大祐さんの『日本人はいつから「いただきます」するようになったのか』によれば、この習慣が全国的に広まり始めたのはせいぜい大正~昭和初期で、一般化したのは戦後に入ってからの話だという。

“我开吃了”可能会被认为是日本的“优良传统”,但根据筱贺大佑先生的《日本人从何时起说“我开吃了”》,这个习惯最早是在大正~昭和初期(1910年代~1930年代左右)开始扩散,全国性普及据说是在战后。

特に戦後の普及については、学校教育の成果によるものという説もある。食事マナーについてのしつけが保育園や幼稚園、小学校などで広く行われてきたことを見ると、確かにうなずける説明だ。

而关于战后该习惯的普及,也有人认为是学校教育的成果。饮食礼仪在托儿所、幼儿园和小学尤为注重,由此可见确实有学校教育的功劳。

「合掌」に見られる地域差についても、元々の宗教、宗派的な風土に加え、こうした教育現場の取り組みの違いが、色濃く影響を及ぼしているのではないだろうか。

“双手合十”的习惯根据地域差异,再加上原本的宗教·宗派的风土习惯,以及教育的差异等,也在受影响吧。

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