沪江

新标准日本语高级:第十七课 技術

2016-09-15 06:00

会話

東京スカイツリー
東京。ある日曜日。佐藤家は東京スカイツリーに出かける。久しぶりの外出に興奮気味の望は…。

(展望台に向かうエレベーターの中で)
ガイド:…東京スカイツリーは、五重の塔などで使われている昔の技術を日本の最新技術で再現した建物です。高さは、この辺りの古い地名の「武蔵」という音の響きにちなんで634mに設定されました。この武蔵は、現在の東京、埼玉、神奈川の一部を含む地域を指し、…。
望:ねえねえ、ママ。美和ちゃんたちが、展望台で記念撮影したって。わたしたちも、記念撮影しようね。
秀麗:うん。そうね。
望:(だんだん声が大きくなる)あとね、あとね、パパに肩車してもらって…。
秀麗:分かった。分かった。望、もうちょっと静かに。
望:(大きな声で)だって、だって、絶対に肩車してもらいたいんだもん!
光一:こらっ!静かにしなさい。
望:(望、しゅんとなる)…。
(展望台に着くと、光一は、しゅんとしている望を肩車する。すると…)
望:わー、ママ、すごい!遠くまで見えるよ。
秀麗:望、よかったじゃない。
光一:(ちょっとまじめな声で)あのね。望、ちょっと聞きなさい。さっきみたいに、人が話している時や電車やパスに乗っている時は、大きな声でしゃべると、みんなの迷惑になるからね。今度から気をつけるんだよ。
望:はーい。分かった。ごめんなさい。
(帰り際、秀麗が外国人観光客に呼び止められて)
観光客:すみません。ここから浅草は、どうやって行くんですか。
秀麗:さあー。わたしも初めて来たからよく分からないんです。あっちにインフォメーションカウンターがありますから、そこで聞いてみてください。
観光客:ありがとうございます。
秀麗:いいえ。

新出語彙1

とうきょうスカイツリー(東京~) [专] 东京天空树、东京晴空塔
ごじゅうのとう(五重の塔) [名] 五重塔
さいげんする(再現~) [名·サ変自他] 再现
むさし(武蔵) [专] 武蔵
ちなむ [动1自] 源于.由来于、来自
きねん(記念) [名·サ変他] 纪念
かたぐるまする(肩車~) [名·サ変自] 骑脖子
こらっ [叹] 喂
しゅんと [副] 蔫儿、沮丧、默不作声
よびとめる(呼び止める) [动2他] 叫住、招呼使……站住
あさくさ(浅草) [专] 浅草
インフォメーションカウンター [名] 问讯处

~際(ぎわ) ~时、~时候

下一页:课文及单词2

课文

五重の塔の秘密

何偉明の日本見聞録ブログ
上海生まれ。2000年に来日。2005年に1級建築士の資格を取得。同年、横浜にデザイン事務所を設立いたしました。趣味は陶芸や日本伝統建築物見物。当ブログでは、日本での日常生活や文化体験などを2か国語でお届けいたします。

No.520 五重の塔の秘密

2013年4月6日(土)奈良旅行①

先週、法隆寺の五重の塔を見てきた。何偉明の日本見聞録ブログ
上海生まれ。2000年に来日。2005年に1級建築士の資格を取得。同年、横浜にデザイン事務所を設立いたしました。趣味は陶芸や日本伝統建築物見物。当ブログでは、日本での日常生活や文化体験などを2か国語でお届けいたします。

No.520 五重の塔の秘密

中国にいたころから、日本の古い建物に興味があったが、日本の五重の塔の不思議な構造を知ってからというもの、いつか法隆寺を訪れて実物を見てみたいと思っていた。法隆寺は、7世紀に建てられた世界最古の木造建築として有名だ。年に、日本で初めて世界文化遺産に登録されている。五重の塔は、法隆寺西院の中門を入って、すぐ左側にあり、これもまた世界最古の木造塔だ。高さは32.55mある。その昔、境内に入ることができない庶民が、離れた場所からでも参拝できるように、このような高さに設計されたそうだ。当時としては、さながら現代の超高層ビルといったところだったのだろう。

実は、地震の多い日本で、歴史上、五重の塔や三重の塔が倒れたという記録はほとんどない。調べてみると、日本の五重の塔は、特殊な構造をしていることが分かった。五重の塔が倒れない秘密は、どうやらこのことに関連しているらしい。

その秘密はこうだ。

外観から見ると、五重の塔は一見5階建てに見える。しかし、実際は5つの建物を下から1つずつ重ね上げた構造になっている。ちょうど「おわん」をひっくり返して、5つ積み重ねたようなイメージだ。建物には、普通の建築にある柱は見られず、ただ1本の心柱が上から下まで通っているだけだ。わたしは、初め当然これが建物全体を支えていると思っていた。だが、そうではなかった。なんとも信じがたい話だが、心柱は5つの層どれとも結合しておらず、心柱と各層の構造の組み立て部分には、すき間さえ空いているというのだ。

では、五重の塔はどのように組み立てられているのか。実は柱や、軸部は、ほとんど釘を使わず、凸状の突起が凹状の穴に差し込まれている。しかも、接合部分には心柱同様、わずかなすき聞が空いている。

五重の塔全体にはこのような接合部分が1,000か所ほどあり、地震の際、このすき間と木が持つ独特のしなりが、地震のエネルギーを軽減する役割を果たしている。また、それだけでなく、5つの層が重なっていることで、地震のエネルギーが下から上へ伝わりにくく、建物がゆっくり揺れるような仕組みになっている。もっとも、大きな地震が起きれば、バランスを崩して塔全体が倒壊するおそれがある。しかし、心配は無用だ。大きな揺れで飛び出しそうになる各層が、心柱に当たることによって押し戻され、塔が一方に倒れないようになっているのだ。

法隆寺の五重の塔にはまだまだ解明されていない謎が多い。ただ今回、五重の塔を間近に見ることで、日本建築のすばらしさと奥深さを再確認した。このプログを通して、大勢の人に、伝統文化や伝統技術のすばらしさを伝えていきたいと思う。なぜなら伝統技術は後世に継承してこそ意味があるからだ。小さな活動かもしれないが、このようにして、先人たちの知恵や技術が受け継がれることを祈っている。

この記事へのコメント

1.Huameiさんより 2013年4月8日 22:07
何偉明さん、こんばんは!「五重の塔の秘密」読みました。1300年以上も昔に、こんな合理的な建築物があったなんて驚きました。わたしもいつか見に行きたいです。

2.何偉明さんより 2013年4月9日 17:54
>Huameiさん、お久しぶりです。日本は、地震が多い国だから、このような技術が発達してきたんですね。現代においても、日本では建物を設計する段階から、「耐震基準」が設けられていて、建物が倒壊しないように、さまざまな装置が開発されているんですよ。

3.Taroさんより 2013年4月12日 15:15
昔の技術と思いきや、なんと東京スカイツリーにも応用して使われている技術らしいですね。こうやって、後世に受け継いでいきたいものです。

新出語彙2

うまれ(生まれ) [名] 出生
けんちくし(建築士) [名] 建筑师
ブログ [名] 博客
かいめい(何偉明) [专] 何伟明
けんぶんろく(見聞録) [名] 见闻录
けんぶん(見聞) [名·サ变他] 见闻
せかいぶんかいさん(世界文化遺産) [名] 世界文化遗产
さいいん(西院) [专] (法隆寺)西院
ちゅうもん(中門) [名] 中门
とう(塔) [名] 塔
けいだい(境内) [名] (神社、庙宇的)院内、院落
しょみん(庶民) [名] 平民、庶民
さんぱいする(参拝~) [名·サ变自] 参拜
さながら [副] 相当于、宛如、如同
さんじゅうのとう(三重の塔) [名] 三重塔
どうやら [副] 多半、大概
がいかん(外観) [名] 外观
いっけん(一見) [副] 乍一看、相看
ひっくりかえす(ひっくり返す) [动1自] 倒扣、翻过来;弄倒、推翻
つみかさねる(積み重ねる) [动2他] 累积起来、摞起来
しんばしら(心柱) [名] 中心柱
だが [连] 可是、但是
そう(属) [名] 屋、屠虫
けつごうする(結合~) [名·サ变自他] 结合
くみたて(組み立て) [名] 结合、构成、结构
ぶぶん(部分) [名] 部分
すきま(すき間) [名] 缝隙
はり(梁) [名] 梁
じく(軸) [名] 轴
くぎ(釘) [名] 钉子
とつ(凸) [名] 凸
とっき(突起) [名·サ变自] 突起、隆起
おう(凹) [名] 凹
さしこむ(差し込む) [动1他自] 插入、扎进、绞痛
せつごう(接合) [名·サ变他] 接合、连接
しなり [名] 柔韧性
けいげんする(軽減~) [名·サ变自他] 减轻
かさなる(重なる) [动1自] 重叠
ゆれる(揺れる) [动2自] 揺晃、揺摆
むよう(無用) [名·形2] 没必要、无需
おしもどす(押し戻す) [动1他] 推回去
なぞ(謎) [名] 谜
ただ [连] 但是、可是
まぢか(間近) [名形2] 临近、接近、眼前
なぜなら [连] 因为、原因是
こうせい(後世) [名] 后代、后世、将来
けいしょうする(継承~) [名·サ变他] 继承
せんじん(先人) [名] 前人、先辈
ちえ(知恵) [名] 智慧
だんかい(段階) [名] 阶段、步骤
きじゅん(基準) [名] 基准
おうようする(応用~) [名·サ变他] 应用、运用

こんばんは 晚上好
~か国語(こくご)~种语言
(ろく) ~录
~建て ~层

下一页:课文解说1

课文解说1

1.课文特点 [博文]
课文的场景设置是虚构人物“何伟明”的博客。何伟明是出身于上海的一位建筑师,在日本开了家设计事务所。因工作关系,出差时参观传统的的建筑物,并将各种各样的见闻在自己的博客中进行介绍。博客有中文版和日文版,课文选取的是日文版。

课文内容是从一个专业建筑师的角度,结合相关的专业知识,介绍了去奈良参观法隆寺时看到五重塔的感想和自己的感情。因此,在使用了一些专业术语及文章体表达的同时,由于意识到读者的存在,也使用了一些较随便的表达方式。尤其是博客上的客人留言及博主的回应,可以说是博客上的对话,既是文字的沟通,也较多地使用了较随便的口语表达方式。

——日本の五重の塔の不思議な構造を知ってからというもの、いつか法隆寺を訪れて実物を見てみたいと思っていた。

2.~てからというもの
“~てからというもの”意思是完成某种行为,发生某种变化后一直持续的某种状态。
△友人から万里の長城に行った時のことを聞いてからというもの、いつかわたしもこの目で見たいと思っていました。
(自此听说朋友去万里长城的情况后,就一直想哪天自己也能亲眼去看看。)
△近くに工場ができてからというもの、この付近は悪臭がひどい。
(自从附近建起工厂之后,这一带的恶臭就很严重。)

——当時としては、さながら現代の超高層ビルといったところだったのだろう。

3.さながら
“さながら”与“まるで”(初级第46课)一样,表示比喻,意思是“正如”。以“さながら+名詞+のようだ/のように”“名词+さながらに+动词”的形式使用。用于句尾时可以直接用“さながら~だ”的形式结束句子。
△彼は民衆から大きな歓迎を受けた。さながら英雄のようだった。
(他受到了民众的热烈欢迎。就像是个英雄一样。)
△彼は英雄さながらに大きな歓迎を受けた。
(他像英雄一样受到了热烈欢迎。)
△彼は民衆から大きな歓迎を受けた。彼はさながら英雄だった。
(他受到了民众的热烈欢迎。他就像是个英雄。)

4.~といったところだ
“~といったととろだ”的意思是“可以表达为……”,多与“さながら”“まるで”等副词搭配使用。用于某种比喻或改换一种更通俗的说法时。“~”处一般为名词。
△マグロは、近年、人気が高く、さながら食材の王様といったところだ。
(金枪鱼近年人气高涨,简直就像食材中的王者。)
△息子は、父親の前ではとてもおとなしい。まるでヘピににらまれたカエルといったところだ。
(儿子在父亲面前异常温順,就像老鼠见了猫。)

——五重の塔が倒れない秘密は、どうやらこのことに関連しているらしい。

5.どうやら
“どうやら”意思是“不太确定但总觉得……”。多用“どうやら~らしい”“どうやら~ようだ”的形式,表示“虽不确定但从某种状况来看可做如此判断”。
△どうやら実験は成功したらしい。
(看来实验似乎成功了。)
△消防車のサイレンが鳴っている。どうやら近くで火事があったようだ。
(消防车的警笛在响个不停,这附近好像发生火灾了。)

下一页:课文解说2

课文解说2

——その秘密はこうだ。

6.“こうだ”“これだ”
“これだ”“こうだ”是“コ”系列的指示表达,表示将要叙述的内容。“これだ”指名词,“こうだ”指事情。表示多项事情时用“こうだ”。
△わたしがおすすめしたい本は、これです。『標準日本語』です。
(我想推荐的有就是这个《标准日本语》。)
△今回、このメニューをなくしますが、その理由はこうです。天候不順で野菜の値段が高いことと、想定していたほど人気が出なかったことです。
(这次要拿掉这道菜。理由是气候不调导致菜价上涨和没有预想那么受到欢迎。)
△彼が言っていることを要約するとこうだ。我々に不可能なことはない。
(如果要简单归纳他说的话,就是这样:对我们来说没有什么是不可能的。)

——なんとも信じがたい話だが、心柱は5つの層どれとも結合しておらず、…

7.~がたい
“动词ます形去掉‘ます'+がたい”意思是“难以施行某种动作”。
△長年使っていた万年筆が壊れてしまったが、とても愛着があるので捨てがたい。
(使用多年的钢笔坏掉了,但因为很有感情不舍得扔掉。)
△地球温暖化が進行しているのは否定しがたい事実だ。
(全球变暖的加剧是不可否认的事实。)
△震災の後の状況は筆舌に尽くしがたい。
(震灾后的状况用笔墨言辞难以表达。)

——5つの層が重なっていることで、地震のエネルギーが下から上へ伝わりにくく、建物がゆっくり揺れるような仕組みになっている。もっとも、大きな地震が起きれば、バランスを崩して塔全体が倒壊するおそれがある。

8.“もっとも”和“ただし”
“もっとも”与“ただし”(初级第31课)一样,用于对前述内容补充条件,例外情况及说明等。它不改变整个句子的表达方向,而只是表述局部的例外。与“もっとも”相比,“ただし”稍显正式。“ただし”多用于表示规则、条件等的句子中。
△一般に日本人はご飯が好きです。もっとも、朝食にはパンしか食べないという人もいます。
(一般来说,日本人喜欢吃米饭。不过,也有人早饭只吃面包。)
△真夏の公園は意外にも人が多かった。もっとも、そのうちのほとんどは、どこかの会社の営業マンかもしれない。
(盛夏的公园里,人出乎意料地多。不过,其中的大部分也许是些公司的推销员。)
△ここは入場が禁止されている。ただし、特別に許可を得た人は入ることができる。
(这里禁止入内。但得到特別许可的人可以进去。)

——なぜなら伝統技術は後世に継承してこそ意味があるからだ。

9.~てこそ
“こそ”表示强调“排除其他”的意思(中级第24课)。
△去年はあまりいい成績が上げられなかった。今年こそ頑張りたい。
(去年没能提高成绩。今年一定要好好努力。)
使用“こそ”的表达中,还有“名词+でこそ”的形式。意思是“只有这样才……”,用于肯定后项的内容。
△私たちは、質の高いサーピスでこそ、お客様を満足させることができると信じています。
(我们坚信,只有高质量的服务才能使顾客满意。)
△わたしはパイトよりも勉強に専念したいと思います。
(与打工相比,我更想专注于学习。)
——それでこそ大学生だ。(这才是大学生的样子!)

“动词で形+こそ”“动词可能形式的て形+こそ”后接正面评价的内容,表示“因做了某事才有意义,多用于讲述常理以且未来的事情等。
△どんなに難しい問題も、自分で考えてこそ意味がある。
(无论多难的题,自己思考オ有意义。)
△中国語が話せてこそ、この営業は成功する。
(只有会说汉语,这项业务才会成功。)

——昔の技術と思いきゃ、なんと東京スカイツリーにも応用して使われている技術らしいですね。

10.~と思いきや
以“名前+と思いきや”“小句(简体形式)+と思いきや”的形式表示“以为但实际上不是”“与预想的相反”的意思。是强调结果太出乎意料的一种惯用表达形式。
△このギターは、年代物と思いきや、実は模造品だった。
(还以为这把吉他是把古董琴呢,没想到原来是山寨的。)
△ハワイ旅行に行ってきた人からお土産をもらったので、アメリカ製と思いきや日本製だった。
(收到从夏威夷旅行回来的朋友带来的特产,我还以为是美国制造呢,没想到是日本产的。)
△その車は曲がる合図をしたので、曲がると思いきや、直進してきた。
(那辆车打出了转向的信号,我还以为他要拐弯呢,没想到直行过来了。)

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