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日本在发达国家中居然不是高学历国家?

佐佐家的小黄鸡译 2022-06-30 06:15

日本は高学歴国だと思っている人が多いが、統計を見ると、先進国のなかでは低学歴国だ。とくに問題なのは、修士・博士レベルの学位取得者が少ないことだ。アメリカのプロフェッショナルスクールのような、高度な実務専門教育の充実が求められる。

很多人认为日本是高学历国家,但从统计来看,在发达国家中是低学历国家。特别是,取得硕士、博士学位的人很少。像美国的专门学校一样,需要设置更多的高等实务专业教育。

日本人の学歴は、国際的にどの程度の水準か?

日本人的学历,在国际上是怎样的水平?

日本の大学(学部)進学率は、2021年度で54.9%だ(文部科学省、学校基本調査令和3年度)。これを他国と比べると、高いか低いか?

日本的大学(学部)升学率在2021年度为54.9%(文部科学省、学校基本调查令和3年度)。和其他国家相比,是高还是低?

国際比較では、高等教育への進学率として、大学進学率でなく、tertiary eduction(第3期の教育)への進学率という指標が使われることが多い。

在国际中,高等教育的升学率,不是看大学升学率,而是多使用tertiary eduction(第3期教育)的升学率这一指标。

これを世界銀行のデータベースでみると、図表1のとおりだ(日本について2018年のデータまでしか得られないので、2018年のデータを示す)

从世界银行的数据库来看,如图表1所示(关于日本只能得到到2018年为止的数据,图示为2018年的数据)

日本は64.1%で、先進国の中では高いとは言えない。OECDの平均が75.6%。アメリカは88.3%だ。また、韓国が95.9%と、きわめて高い値になっていることが注目される。日本の数字は、韓国の1.5分の1、アメリカの1.4分の1だ。

日本为64.1%,在发达国家中不算高。OECD的平均值为75.6%。美国为88.3%。另外,韩国为95.9%,非常高的数值引人注目。日本的数值是韩国的1.5分之1,美国的1.4分之1。

なお、「第3期の教育」の正確な定義は、UNESCO(国際連合教育科学文化機関)が決めている。大学の他、職業専門学校なども含む。primary education(初等教育)、secondary education(中等教育)のつぎの段階の教育課程だ。

另外,“第3期教育”的正确定义由UNESCO(联合国教育科学文化机构)决定。除了大学,还包括职业专门学校等。是primary education(初等教育)、secondary education(中等教育)下一阶段的教育课程。

「学校基本調査」によると、2021年度において、大学学部、短期大学本科進学率は58.9%であり、高等教育機関(大学学部、短期大学本科、高等専門学校)への進学率は83.8%である。

根据《学校基本调查》,2021年度,大学本科、短期大学本科升学率为58.9%,高等教育机构(大学本科、短期大学本科、高等专科学校)升学率为83.8%。

図表に示す値64.1%はこれらの中間になるので、専門学校の一部は含まれていないことになる。

图表中64.1%的值处于中间,因此不包括部分专科学校。

図表1 高等教育への進学率

图表1   高等教育升学率

なお、図表1の数字は、総入学者数を入学適齢人口で割った比率であり、分子には浪人生や社会人、留学生など、適齢年齢以外の入学者も含む。このため、比率が100%を超える場合もある。

另外,图表1的数值是总入学人数除以入学适龄人口的比率,分子中也包括复读生、社会人士、留学生等适龄年龄以外的入学者。因此,有时比率会超过100%。

日本は学歴社会だと言われるが

虽说日本是学历社会

日本は学歴社会だと言われる。会社の採用では学歴による区別がなされる。受験競争も厳しく、小学生からの塾通いも普通だ。こうしたことから、日本の高等教育進学率は他国より高いと考えている人が多いだろう。しかし、図表1のデータは、それを裏付けていない。

日本被称为学历社会。公司的录用根据学历来区分。应试竞争也很激烈,小学生开始上补习班也很正常。因此,很多人认为日本的高等教育升学率应该会比其他国家高。但是,图表1的数据没有证实这一点。

個人の立場から見ると、高等教育を受けていないために、能力を十分に発揮できない場合がある。だから、できるだけ多くの国民が高等教育を受けられることが望ましい。

从个人的角度来看,由于没有接受高等教育,有时不能充分发挥能力。因此,希望尽可能多的国民能够接受高等教育。

また、国全体の立場から見ても、高等教育を受けて高度な能力を身につけた人材が多いことは、長期的な発展のために不可欠の条件だ。

另外,从整个国家的角度来看,受过高等教育并具备高等能力的人才众多,是长期发展必不可少的条件。

このような観点からすると、図表1に見る日本の現状は、決して満足できるものではない。

从这样的观点来看,在图表1中看到的日本的现状,绝对不能满足于此。

OECD統計では日本の高等教育終了者比率は低くない

根据OECD统计,日本完成高等教育的人数比率并不低

高等教育への進学率に関しては、別の指標を用いた統計もある。

关于高等教育的升学率,也有使用其他指标的统计。

OECDのEducation at a Glance 2018は、いくつかの年齢階層について、その年齢層の人口に対する第3期教育終了者の比率を示している。

OECD的Education at a Glance2018对于几个年龄段,出示了完成第三期教育的人数相对于该年龄段人口的比率。

同レポートの図表A1.2は、25歳から34歳の年齢階層のうち、第3期の教育を受けた者の比率を示している(2017年の計数)。

该报告的图表A1.2显示了25岁至34岁的年龄阶层中,接受第3期教育者的比率(2017年)。

それによると、日本は約60%であり、韓国(約70%)、カナダについで、世界第3位だ。アメリカは約48%と、日本より大分低い。OECD平均は43%程度だ。

据此,日本约占60%,仅次于韩国(约70%)、加拿大之后,居世界第三位。美国约占48%,比日本低很多。OECD平均为43%左右。

このデータは、図表1とはかなり違う姿を表している。なぜこのような違いが生じるのだろうか? それは、図表1の数字は2018年という直近の状況を表しているのに対して、OECD データにはそれより以前の状況も反映されているからだ。

该数据与图表1相差巨大。为什么会产生这样的差异呢?这是因为,图表1的数据反映了2018年的最近情况,而OECD数据还反映了以前的情况。

例えば、34歳の人が大学に在学していたのは、いまから10年以上前のことである。その頃には日本の大学進学率は他国より高かったのだ。その後、日本の進学率があまり伸びなかったのに対して他国の進学率は伸びた。このため、図表1のように最近時点だけを評価すれば、日本の値が低くなるのである。

例如,34岁的人还在大学上学已经是10多年前的事了。那时日本的大学升学率比其他国家高。之后,日本的升学率没怎么增长,而其他国家的升学率却增长了。因此,如果像图表1那样只评价最近情况,日本的数值就会低。

こうしたことを考えると、「OECDの統計では日本は世界第3位なのだから、学歴面で日本は大きな問題を抱えていない」との評価はできない。

考虑到这一点,不能认为“根据OECD的统计日本是世界第3位,所以在学历方面日本没有大的问题”。

なお、OECDのデータは、第3期の教育のうち、「短期の専門学校」の比率も示している。それによると、日本も韓国も、ほぼ20%で変わりがない。

另外,OECD的数据还显示了第3期教育中“短期专门学校”的比率。据此,日本和韩国几乎都是20%,没有变化。

「図表1のデータで韓国の数字が高いのは、短期の専門学校が多いからで、その意味で韓国の数字は水増しされている」と言われることがある。しかし、そうしたことはないことが分かる。

有人说“在图表1的数据中,韩国的数据之所以很高,是因为短期的专门学校很多,从这个意义上来说,韩国的数据含水分”。但是,从这可以看出并非如此。

また、アメリカの場合に、図表1では比率が高いのにOECDの指数であまり高くないのは、分子に外国人留学生が多く含まれているからかもしれない。

另外,美国,在图表1中的比率很高,OECD的指数却不太高,这可能是因为分子中含有很多外国留学生。

日本では、修士・博士が少ない

在日本,硕士、博士很少

さまざまなレベルでの学位取得者が人口あたりどの程度いるかの計測を、文部科学省、 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が行なっている。

文部科学省、科学技术·学术政策研究所(NISTEP)进行了各种水平的学位取得者占人口多少的统计。

前記OECDの統計が年齢階層別に比率を求めているのに対して、この計測では、ある年度の学位取得者を人口で割っている。だから、この指標が表しているのは、図表1と同じく、直近の状況だ。

前述OECD的统计按年龄阶层计算比率,与此相对,在该统计中,将某年度的学位取得者除以人口。因此,这个指标表示的和图表1一样,是最近的状况。

この計測によると、2017年度において、人口100万人当たりの学士号取得者は、日本は4481人だ(日本全体では、56.2万人ということになる。これは学校基本調査による17年度の大学卒業生56.8万人とほぼ同じだ) 。

根据该统计,在2017年度,每100万人口的学士学位取得者,日本为4481人(日本全部为56.2万人。这与根据学校基本调查的17年度大学毕业生56.8万人大致相同)。

これは、韓国6594人、イギリス6312人、アメリカ6043人よりかなり低い。日本の数字は、韓国の1.5分の1、アメリカの1.3分の1だ。これは、図表1の場合とほぼ同じ比率だ。この計測で見ても、日本は先進国の中では低学歴国だということになる。

这比韩国6594人、英国6312人、美国6043人相比低很多。日本的数值是韩国的1.5分之1,美国的1.3分之1。这与图表1的比例大致相同。从这个统计来看,日本在发达国家中也是低学历国家。

さらに問題なのは、修士・博士レベルの学位取得者比率が低いことだ。人口100万人当たりの修士号取得者は、2016年度で日本は569人であり、イギリス3694人、アメリカ2486人、ドイツ2465人より大幅に少ない。

更严重的是,硕士、博士的学位获得者比率低。每100万人口的硕士学位获得者,2016年度日本为569人,远远少于英国3694人、美国2486人、德国2465人。

博士号は、2016年度で日本は118人であり、イギリス360人、ドイツ356人、アメリカ258人に比べて大幅に少ない。

博士学位在2016年度日本为118人,与英国360人、德国356人、美国258人相比大幅减少。

アメリカでは修士・博士の学位保有者が多い

在美国硕士、博士学位持有者很多

上で見たように、アメリカでは、修士号、博士号の取得者が多い。これが研究開発の原動力になっていることは言うまでもない。

如上所见,在美国,硕士学位、博士学位的获得者很多。而这毫无疑问会成为研发的动力。

それだけでなく、実務の面でも、大学院レベルの教育が重要な役割を果たしている。これは、ロースクールやビジネススクールなど、「プロフェッショナルスクール」 と呼ばれているものだ。大学4年の過程を終了した後に、修士レベルの教育を行う。

不仅如此,在实务方面,研究生的教育也发挥着重要的作用。法科大学院、商学院等被称为“专业学校”。完成大学4年学习后,进行硕士水平的教育。

従来の修士課程が学者養成のための教育で、博士課程の前段階と位置づけられていたのに対して、プロフェッショナルスクールは実務での高度専門家の育成を目的とする。

以往的硕士课程是为了培养学者而进行的教育,被定位为博士课程的前阶段,而专业学校的目的是培养实务中的高级专家。

こうした機関での教育が、生まれた時の社会的階層を飛び越えることを可能にしている。

在这样的机构学习,有可能可以跨越原生家庭的社会阶层。

アメリカでは、女性や黒人など、これまでマイノリティーと考えられていた人々の社会的活躍が目立つ。

在美国,女性和黑人等一直被认为是少数人在社会上的活跃引人注目。

様々な階級出身の人々が重要な地位に就くことは、社会の活性化にとって大変重要なことだ。その際に重要な役割を果たすのが学歴だ。アメリカは、高学歴社会であり、それゆえに活力があると考えることができる。

各种阶级出身的人们登上重要的地位,对社会的活性化来说是非常重要的。在那个时候起重要作用的是学历。美国是高学历社会,因此可以认为是有活力的。

博士だけでなく、プロフェッショナルスクールも重要

不仅是博士,专业学校也很重要

日本経済新聞は、2022年5月に、「揺らぐ人材立国」というシリーズで、日本で高度専門家の教育が不十分だと論じた。

日本经济新闻,2022年5月,通过「摇摇欲坠的人才立国」系列,批判在日本对于高级专家的培养不足。

ここで問題にされたのは、博士号レベルの保有者が少ないことだ。基礎的研究開発という観点から、もちろんこうした人材が必要だ。

这里的问题是博士学位水平的持有者很少。从基础性研究开发的观点来看,当然需要这样的人才。

ただ、それとは別に、プロフェッショナルスクールに見るように、修士レベルでの高度専門家の養成も重要だ。

但是,除此之外,正如专业学校所看到的那样,在硕士水平上培养高级专家也很重要。

日本でも、2009年に専門職大学院の制度が作られた。それから10年以上経つが、残念ながら、期待された機能を果たしているとは言いがたい。

日本也在2009年制定了专门职业研究生院的制度。虽然已经过了10多年,但遗憾的是,并没有达到预期的效果。

なぜこうしたことになったかの原因を究明し、現状を改善していく必要がある。

有必要查明为什么会这样的原因,并改善现状。

翻译为沪江日语原创,未经授权禁止转载。

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